暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第294話「エピローグ」
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なんだし……ほら」

「これは……魔力の……結晶?」

「魔力結晶だ。純度が高いから、アームドデバイスのカートリッジと違って誰でもその魔力を取り込める。まぁ、外付けのリンカーコアみたいなものだ」

「……ありがとうございます」

 しばらく結晶を眺めていたアインハルトはお礼を言い、優輝の家を後にした。
 それを見計らったように、家の奥から椿と葵がやって来た。

「話は終わった?」

「ああ」

「じゃあ、夕飯を作ろっか」

 そのまま夕飯の支度に入る。
 しばらくして緋雪と優奈も帰宅し、団欒の場となった。

「……それで、私達の事全部話したのね」

「せっかくだからな。ところで、そっちはどうだった?」

「いつも通りよ。法則の綻びの補修に、その悪影響の排除」

「私はまたベルカに行ってたよ」

 今日あった事の話をしつつ、ヴィヴィオも知った事をさらっと流していく。
 ヴィヴィオにとってなかなか衝撃的な真実なのだが、気にしてもしょうがないとばかりに優輝達はいつも通りだ。

「特に変わった事もなし、か。じゃあ、次の日曜はどうだ?」

「空いてるよ」

「私も。最悪用事が出来ても許可さえ貰えれば転移ですぐ帰れるけど」

「そうか。……よし、次の日曜は地球に帰ってみるか」

 優輝達は管理局に所属している訳でなく、フリーの魔導師に近い。
 そのため、以前ほど多忙でもなく、定期的に地球に帰っている。
 アリサやすずかのように地球で活動しているメンバーや、高校に進学した聡達などと交流を続けているからだ。
 なのは達も不定期ではあるが一か月に数回は帰っている。

「そういう事だからヴィヴィオ、次の日曜は地球に行くぞ」

「うん。また久遠に会えるんだね」

 既にヴィヴィオも何度か地球に行っており、中でも久遠と仲良くなっていた。
 そんなこんなで夕食は終わり、風呂、寝支度と一日が終わっていく。

「……あまり根を詰めすぎるなよ」

「あら優輝。そういうなら手伝ってくれないかしら?」

「まぁ、代行出来るもの限定ならな」

 優奈の私室にて、優奈は今日の仕事に関する書類を纏めていた。
 法則の綻びなどに携わる仕事は、常軌を逸脱しているのもあり、報告書が複雑だ。

「お前も今は人間と変わりないからな」

「お互いにね」

「それに、仕事し過ぎるとまた帝が心配するぞ」

「……貴方もずっと似たような状態だったでしょうに」

 作業を進めつつ、二人は軽口を挟む。

「……平和になったもんだ」

「ええ。大戦の時と比べるとね」

 これまで大戦の後処理に二人は追われていた。
 優輝の場合は再会してからだが、それでも忙しさはあった。
 
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