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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第80話 朱乃よ、父と向き合え。家族の和解と本当の愛 後編
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side:イッセー


 俺は朱乃さんの様子を見に二階に上がった。そして彼女の部屋の前に立ちドアをノックする。


「朱乃さん、イッセーです。具合はどうですか?」
「……イッセー君?」


 すると朱乃さんが返事をしてくれた。さっきよりは声に覇気があるな、少しは気が落ち着いたのかな?


「朱乃さん、もしよかったら部屋に入っても良いですか?」
「ええ、今開けますね」


 ドアが開き朱乃さんが顔を見せてくれた。顔色は心なしか先程よりは良くなっていた。


「朱乃さん、調子はどうですか?」
「心配をかけてごめんなさい、イッセー君。少しは落ち着きましたわ」
「そうですか……」
「……イッセー君、少し話したいことがあるの。中に入ってもらってもいいかしら」
「?……ええ、分かりました」


 少し朱乃さんの様子がおかしく思えたが俺は朱乃さんに連れられて彼女の部屋の中に入った。


「それで朱乃さん、相談というのは……!?」


 その時だった。朱乃さんは俺をベットに突き飛ばしてきたんだ。油断して力を抜いていたからバランスを崩してしまった。


「ぐうっ!?」


 ベットが大きく軋む。この家の家具は特注品で俺の力や体重にも耐えられるように設計されているから壊れる心配はないが……


「朱乃さん、何を……」
「お願い、今は朱乃って呼んで……」


 俺は朱乃さんに何故ベットに突き飛ばしたのか聞こうとしたが、それよりも早く朱乃さんは俺の上に覆いかぶさると悲痛な表情で自分の名前を呼んでほしいと言ってきた。


「朱乃、一体どうしたんだ?なんだか様子がおかしいぞ……」
「イッセー君、お願い、わたしを抱いて……」


 朱乃さん……いや朱乃はそう言うと俺にキスをしてきた。いつもするキスとは違い何か焦りのようなものを感じた俺はなされるがままにしていた。


「んちゅ……んっ……ちゅうう……」


 朱乃は余裕のない表情で必死に唇を重ねてくる。まるで今の現実を忘れたいと言うように凄く必死に……


「胸を触って、イッセー君……」


 上着を脱いで下着姿になった朱乃は俺の手を取ると自分の胸に持っていき胸を揉ませる。いつもなら赤面してしまう展開だが、朱乃の姿が痛々しくてそんな気にはなれなかった。


「イッセー……好き、大好きよ。このまま私を滅茶苦茶にして……」


 俺の名前を呼び捨てで呼んだ朱乃は俺の下半身に手を伸ばそうとしたが俺はその手を止めた。


「朱乃、もう止めろ」
「イッセー、どうして……?」


 朱乃は俺に拒絶されると思っていなかったのか悲痛な表情を浮かべた。


「今の朱乃は俺を利用して現実から逃げよう
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