暁 〜小説投稿サイト〜
歪んだ世界の中で
第十一話 テスト勉強その一
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
「だって。もう馬鹿って言われなくないから」
 まず挙げたのはこの理由だった。
「それに。何か勉強もわかってきたら」
「やれるようになったのね」
「わからないと何もかも嫌になるからね」
 それでだ。余計にしなくなるというのだ。勉強においてよくある悪循環だ。
 そしてその悪循環故に今まで勉強しなかったというのだ。だが今は、だった。
「それでもね」
「今はなのね」
「もっと勉強するよ」
 顔をあげてだ。希望はまた千春に言った。
「それで千春ちゃんにね。頭でもね」
「千春に?」
「相応しい相手になるよ」
 こうも告げたのだった。千春に対して。そしてだった。
 この日もプールに通い二人で泳いだ。二人の時間は楽しく過ごした。
 それからランニングもして勉強もした。希望の生活は夏休みの時と同じく充実していた。そしてその充実をだ。登校中に真人にも話したのだった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ