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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
女神創造領域 『崩壊世界』其ノ参
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…!」
そんなエレシュキガルと使役獣の間に、輝く何かが投げ入れられた。
「伏せろ!!」
声に従い、エレシュキガルは両手で頭を守ってしゃがみこむ。
瞬間、眩い閃光。
それは使役獣を消し飛ばし、エレシュキガルを危機から救い出してくれた。
こんなことをしてくれるのは、1人しか思い当たらない。
「マ、マスター…!あなたは隠れててって…!」
「こんなことになってるんじゃないかなーとは思ってたよ。エレちゃん、相変わらず抜けてるって言うかさ。」
「ぬ、抜け…っ!?」
エレシュキガルの手を引っ張って起こし、彼女のマスターはやれやれと言った感じの表情だった。
「大方俺にかっこいいとこ見せたいとか、そう思ってたんじゃない?」
「バレてる…!」
「大丈夫だって。そんなことしなくてもエレちゃんの魅力は充分伝わってるし。俺が1番知ってる。」
「…!」
「ほら、行こう。敵は待ってくれないみたいだし。」
当たりを見回せば新たに使役獣が湧いてきている。
今度はマスターが隣で見てくれている。
同じ失敗は、繰り返す訳にはいかない。
「雑魚の変なのは俺に任せて。エレちゃんはあの魔神柱みたいなやつを叩いて!」
「わ、わかったのだわ!」
?
「グ…ゥオオオオオオオオ!!!!!」
一騎のサーヴァントが、数多の旧神柱を片っ端からへし折っていく。
クラスはバーサーカー。真名はカリギュラ。
ローマの皇帝であった彼は今、狂える一人の狂戦士として暴れていた。
「ぬぅ…!!」
自分の背後にいる
我が愛
(
マスター
)
に襲いかかろうとする使役獣の脚を掴むと、そのまま地面に叩きつける。
「許さぬ…許…さぬ!!我が、愛…触れさせぬ!!!」
踏みつけ、蹴飛ばし、四肢をちぎって他の使役獣へと投げつけぶつける。
理性や戦略のないバーサーカーらしい戦い方は使役獣すら恐れさせた。
「……。」
後ろにいる
我が愛
(
マスター
)
は何も言うことはなく、心配そうな目でカリギュラを見ている。
自分を守る度、傷つくカリギュラ。
カリギュラはそんなこと気にしていないかもしれないけど、自分は気にした。
『ふざけやがって…しぶといんだよサーバントがよォ!!』
使役獣を幾度となく倒され、さらに素手で何度かもぎ取られた旧神柱は新たに復活し、カリギュラを全力で葬ることにする。
しかし、
「あぎゃああああああ!!!」
それは突然やってきた戦闘機によって阻まれる。
旧神柱に対して特攻をしかけた"真っ黒な戦闘機"。
血管のように赤いものがびっしりと広がったそれは奇妙なものを感じさせた。
明らかに戦闘機のものではない軌道を描き、普通ならパイロットは潰れていてもおかしくない速さで特攻をしかけた戦闘機
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