天使とラブソングを……?「エンディング」(第16幕)
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陛下が嫌がっているという事なのだ。
陛下が巨乳好きだと言う事は周知の事実だ。
お妾さんは漏れなく大きいし、今目の前居るお妾さんのひとりのシスター・フレアも標高ウン万メートルだ。
なのにだよ……そのシスター・フレアを上回る巨乳を押しつけても、陛下は本気で嫌な顔をするのだ!
そんな父親の……大好きであるはずの父親の嫌がる事を、自分の欲望を優先して行う女を好きになれるはずがない!
いや……他所の家庭の親娘が同じ状態で、その娘と知り合いになっても私は何とも思わないだろう。
だが問題なのは、嫌がってるのが陛下で在らせられる事なのだ!
先程もミサが終わって、本来ならばシスター・フレアが後片付けをしているのだが、今回に限り王家の方々を接待しなければならない為、有志で参加して頂いている聖歌隊の方々に後片付けをお願いして、私達と共に村長宅へと戻ってきたのだが……
自分の欲望しか頭にないあの女は、後片付けの事なんか頭の片隅にも置かず、しれっと父親の後を追って教会を出ようとしてた。
勿論とっても良い娘なフレイちゃんに『ちょっとお姉ちゃんも後片付け手伝ってよ! いっつも自分の事しか考えてないんだから!』と叱られ、慌てて後片付けに参加してた。
多分……基本的には彼女も良い娘(年上に“娘”と言うのは気が引けるが……)なのかもしれない。
グランバニアでもファザコン関係以外の悪評は微塵も聞いた事はない。
だが私は、あの鬱陶しさ……嫌いだ。
陛下に迷惑を掛ける、あの鬱陶しさが大嫌いだ。
悪気が無い分、より一層鬱憤は溜まる。
そんな訳で大聖堂の後片付けが終わって、彼女がこちらに帰ってこない事を祈りつつ窓の外をチラ見している。
だが私が知らなかった“神”という存在が、あの貧相なオッサンである事を知ってしまったので、祈っても意味ないと感じている。
その証拠に、聖歌隊のおばさま連中が教会から出てくるのが見えた。
そして決定的なのは最後にフレイちゃんとあの女が出てくるのも見えてしまった。あのオッサン、ホントに役に立たねーな。
思わず小さく溜息を吐く。
すると……
「じゃぁ僕等はもう帰るよ。ていうかよく考えたら何で僕が自国内のイベントに参加した国王を労って接待してやらねばならないのか解らん。労われるのはこっちだっつーの(笑)」
と言って立ち上がった。
嬉しさを抑え、私とピエッサも陛下に続き立ち上がり、出口へと移動する。
陛下はサッサと出て行ってしまったが、私とピエッサは振り返り王家の方々にお辞儀をしてから退出した。リュケイロム陛下より格下だが、私達よりかは遙かに目上の方々なので、礼儀は守る。
「いや〜
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