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レーヴァティン
第二百二話 命の重さをその七

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「だからな」
「それで、でござるな」
「強い、山地に森もよく進めるという」
「しかも体力があり脚も速いでござる」
「まるで鹿だな」 
 馬であってもとだ、英雄は言った。鹿は山に住んでいてその中を軽々と進むことが出来るからこう言ったのだ。
「それでは」
「まさにそうでござるな」
「鹿に乗った強者達か」
「厄介でござる」
「実にな」
「奇襲もですね」
 紅葉も言ってきた。
「仕掛けてきますね」
「山や森も素早く進めるならな」
「それなら」
「尚更厄介だ、そうした相手だ」
「だからですね」
「ここはだ」
 何といってもというのだ。
「用心して戦うと共に」
「強い武器をですね」
「多く揃える、如何に強い相手でもだ」
「武器がいいなら」
「それだけで違う」
 それが現実だからだというのだ。
「その様にしていく」
「そしてですね」
「戦になれば」 
 その時はというのだ。
「多くの質のいい鉄砲や大砲でな」
「騎馬隊を退けますね」
「そして陣もだ」
 こちらの守りもというのだ。
「質のいいものでだ」
「守っていきますね」
「西の浮島からシャベルを買っている」
「それを多く用いますか」
「あれで深く幅のある堀をな」
「作りますね」
「それも迅速にな」
 そうしていくというのだ。
「あれは大きい」
「シャベルは」
「こちらも多く造る、そしていざとなればだ」
 英雄はさらに言った。
「シャベルは武器にもだ」
「なりますね」
「それもかなり強いな」
「接近戦用の武器ですね」
「突いても振ってもだ」
 どちらでもというのだ。
「掘るその部分がな」
「鉄でしかも鋭いので」
「刃にも負けない位のな」
「武器になりますね」
「いざという時に振り回せば」
 それでというのだ。
「結構以上に強い武器になる」
「そのことからもですね」
「シャベル、スコップもな」
「揃えますね」
「あとツルハシもだ」
 この工具もというのだ。
「より質のいいものをな」
「揃えますね」
「こうしたものも揃えてだ」
 そうしてこそというのだ。
「いい陣地も作れる」
「深く広い堀をすぐに作れる」
「だからだ」
「シャベルやスコップ、ツルハシも」
「揃える」
 英雄の言葉は強かった。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「敵に対する」
「わかりました」
「それとっちゃ」
 今度は愛実が言ってきた。
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