暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第79話:狩る者と狩られる者
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然も当然のように言うウェル博士に、アルドは嫌悪感からか唇を?み締めた。目の前に居る男は真面ではない事に気付いたのだ。

「このような事をするのが英雄だとでも?」
「なりますとも。犠牲の分だけ多くを救えば良いだけの話です」
「無用な犠牲を払った者を英雄と呼び称える人など居ませんよ」

 薄ら笑いを浮かべるウェル博士に対し、アルドは遠回しに「お前は英雄ではない」と告げた。
 その言葉は流石にカチンときたのか、ウェル博士の顔から一瞬表情が抜けた。だが直ぐに余裕を取り戻すと、アルドにソロモンの杖を向けた。

「では味わってもらおうじゃありませんか……僕の英雄としての力をッ!?」

 ソロモンの杖からノイズを召喚してアルドに襲わせようとするウェル博士。アルドはそれをハーメルケイン・レプリカで迎撃しようとするが、直前にノイズ達の前に出現した魔法陣が爆発しノイズを吹き飛ばした。

「ッ!? 今のはッ!?」
「ウィズ!」

 今の魔法は言うまでも無くウィズのエクスプロージョンだ。ノイズを一掃された先には、アルドの傍にハーメルケインを片手に持ったウィズが佇んでいた。

「この程度で英雄を名乗るなど、烏滸がましいにも程があるな?」
「くっ!?」

 ウェル博士は再びノイズを召喚しようとしたが、ソーサラーによりそれは止められる。ソーサラーはウェル博士の肩を掴んで後ろに引っ張ると、彼と立ち位置を入れ替えた。

 ソーサラーはウィズ達にハルバードを構えながら、手で下がるようウェル博士に示した。ここは彼が1人で受け持つつもりらしい。

 一瞬何かを言おうとしたウェル博士ではあったが、少し落ち着いて冷静に考える余裕を取り戻したのか眼鏡を掛け直した。

「ふぅ……ここはお任せしますよ、ソーサラー」

 そう言って倉庫の中に消えるウェル博士。彼の姿が無くなった瞬間、ソーサラーはハルバードをウィズに向かい振り下ろした。ウィズはそれを受け止める事無く、体の軸をズラす事で紙一重で回避した。

「アルド、行け」
「はい!」

 ウィズがソーサラーを相手取り、その間にアルドにエアキャリアの確保を行わせようとする。
 だがソーサラーはそれを許さなかった。

〈チェイン、ナーウ〉
「ッ!? くぅっ!」

 ソーサラーは魔法の鎖でアルドを拘束し、その場から動けないようにした。彼女の動きが封じられた事にウィズは舌打ちすると、右手をハンドオーサーの前に翳す。

〈エクスプロージョン、ナーウ〉

 魔法が発動し、ソーサラーの周囲に魔法陣が展開される。四方八方を囲む爆発する魔法陣に、ソーサラーの動きに焦りが伺えた。

 逃げ場のない爆発の檻の中に消えるソーサラー。だがアルドの拘束は外れる事無く、ソーサラーはいつの間にかウィズ
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