新しいムー帝国
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いた。
それを見越していたのか、バングレイの声は鼻で笑った。
『無理だとか思ってんな? すぐにバリ理解するぜ。これが、本物の世界征服だってな』
その瞬間、人々の合間よりどよめきが走る。それはだんだん大きくなり、やがて少しずつ悲鳴が聞こえてきた。
『だが、そうやって人間を全員一気に狩るのも面白くねえ。そこでだ』
ムー大陸からのバングレイの声色が変わる。
『俺が支配する、このムーの帝国の住民になれれば、狩りの対象じゃなく、狩る側に回ることを許してやる』
「?」
『ムーに住む奴らには、あらゆる自由をくれてやる! あらゆる法律も規則もねえ、権力だけの自由だ! ただし、タダってわけにはいかねえ』
「おいハルト。あいつ、一体何言ってやがんだ?」
「俺が知りたいよ」
『ムー大陸に住むための試験はバリオンリーワン。こいつ等から逃げ延びれたらだ!』
その瞬間、ムー大陸より光が放たれる。
それは、見滝原上空だけではない。全世界に出現したムー大陸の幻影より、それは落とされた。
「!」
その間にムー大陸より地上に投下された、謎の存在。
それは、一つや二つではない。いつの間にか地上へ現れた、多種多様の___物質を持たない、生命体。
「な、なんだあれ!?」
『世界中にムーの……あー、まあ、よくわかんねえや。とにかく、ムーにいた奴らを送り込んだ。生半可な抵抗は身を滅ぼすだけだからな? 頑張って生き残って、ムー大陸で安全に狩りを楽しもうぜ?』
その言葉とともに、生命体たちはその叫び声を上げた。
『キャッキャッキャ』
ピンクの幽霊が人々を襲い。
『覚悟しろ、地上の人間たち』
藍色の雪男が破壊を繰り広げ。
『ぬぅぅぅぅ!』
黄色の首長竜が湖より出現し。
『ひゅおおおおおおおお!』
桃色の怪鳥が空を舞う。
全員、体は物体をもったものではない。それぞれ波打った、反物質の体で、血肉のない、地球上の生物とは異なる理屈の存在だった。
「キャーッ!」
「ば、化け物だ! はやく助けを……!」
「だ、ダメ……! どことも連絡が通じない! 他の場所も同じことが起こってるみたい……助けなんて、とても……」
「ヤバイ! 皆を助けないと!」
「皆まで言うな! こんなの、大急ぎでやらねえと不味いだろ!」
ベルトを操作するのももどかしく、ハルトとコウスケは急ぐ。
「く、来るなぁ!」
「もうダメ……」
「万事休すじゃ!」
「今助ける!」
ウィザードへ変身し、殴りかかろうとした雪男を蹴り飛ばす。そのまま、幽霊へソードガンを切り抜き、両断する。起き上がった雪男にも、ソードガンで蜂の巣にした。
『ファルコ ゴー』
ファルコ
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