第一幕その六
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「いつも心が暖かいからね」
「だからですよね」
「君達のこともね」
「考えて」
「何かと準備しようとしたんだよ」
「そうですよね」
「樵君はオズの国で最も優しくて暖かい心を持っているから」
このことはオズの国の誰もが知っています。
「それでだよ」
「僕達のことを考えてくれて」
「それでね」
そのうえでというのです。
「準備しようとしたんだ」
「そうですね」
「けれどオズの国は誰もが安全に身一つで冒険の旅が出来る国だから」
そうした国になったのです、オズマがオズの国の統治者になってこれ以上はない位素晴らしい政治を行う様になって。
「安心してね」
「そうしてですね」
「皆で行こうね」
こうカルロス達に言うのでした。
「そうしようね」
「わかりました」
「じゃあドロシーさんが来られたら」
「その時にですね」
「皆で出発ですね」
「ジンジャー将軍のところに」
「是非ね」
こう言いました、そして五人もそれぞれでお話しました。
「オズの国は本当に平和だから」
「安心して冒険の旅が出来るよね」
「僕達外の世界から来た人でもね」
「しかも素敵な人達が一杯いるから」
「余計によね」
こうお話するのでした。
「樵さんにかかしさん」
「ドロシーさんに贈廟ライオンさんにトト」
「今回はその人達と一緒だから」
「さあどんな旅になるか」
「今から楽しみだよ」
五人でこうお話します、そしてです。
ここで五人の足下に黒くて小さな犬が来て挨拶してきました。
「皆暫く振りだね」
「あっ、トト」
「トトがまず来たんだ」
「ドロシー王女より先に」
「私達のところに来てくれたの」
「そうしてくれたのね」
「うん、ドロシーと臆病ライオンも後で来るけれど」
それでもとです、トトは五人を見上げてお話しました。
「僕はこの通り小さくてすばしっこいからね」
「だからだね」
「最初に君が来てくれたんだね」
「それで僕達に挨拶してくれたんだ」
「その挨拶が嬉しいわ」
「とてもね」
「そう言ってもらえて嬉しいよ、僕も皆会えたからね」
だからだというのです。
「嬉しいよ」
「そうなんだね」
「それでもうすぐドロシーさんと臆病ライオンも来てくれるし」
「皆揃うね」
「そうなるわね」
「それで冒険のはじまりね」
「実はサプライズもあるよ」
トトは五人に笑ってこうも言いました。
「しっかりとね」
「サプライズ?」
「サプライズっていうと?」
「一体どういうことかな」
「ちょっとわからないけれど」
「どういうことかしら」
「もうすぐわかるからね」
トトは自分の言葉に首を傾げさせた五人に今も笑って言いました。
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