ムー大陸復活
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の?」
未来が響の顔を覗き込む。
これまでずっと、響の陽だまりとしていた少女は、寸分なく再現されており、目を見返すのも辛かった。
「未来……なんだよね?」
「そうだよ? 響」
未来は体をべったりと近づけてくる。
「響の一番の友達の、小日向未来だよ? 響」
「……」
響は顔をそむけた。彼女が一挙手一投足、何かを行うたびに、響の脳裏に未来との最後の記憶がフラッシュバックする。
___私の想い! 未来への気持ち! 二千年の呪いよりもちっぽけだと誰が決めた!!___
___バラルの呪詛が消えた今! 隔たりなく繋がれるのは神様だけじゃない!___
___神殺しなんかじゃない! 繋ぐこの手は私のアームドギアだ!___
___未来を! 奪還するためにいいいいいいいいいい!___
___させぬ! 呪いを上書きしようとも!___
___!___
___METANOIA___
___開いた拳を……握ったな……? 神殺し___
___あ___
___貴様の望み通り、神を越えたな……? 神殺し____
___あ……あ……___
___我はもう消える……人類を救った英雄よ……我を屠ったことを誇るがいい___
___ちが……___
___さらばだ……響……___
___未来……?___
___ごめんね……響……___
「っ!」
響は、背筋が凍った。瞼の裏に印刷された、未来の最期の顔。驚きと痛みの眼差しを響へ向ける彼女の顔が、今の平常の表情が重なる。
「未来……」
「何? 響」
「……」
あの時、手にかけてしまった陽だまりが、目の前にいる。
自分でも、どんな顔をしているのか分からない。響は、未来から目を離した。
「着いたぜ」
どれほど歩いただろうか。
バングレイの言葉に、響は足を止めた。
「これが、俺のターゲットの巨獣か」
その言葉に、響は顔を上げる。
遺跡のどの部分なのだろう。大きく長い階段を登り切った踊り場は、神殿のようで、祭壇が奥にあった。左右にはトーチが備えられており、その下には巨大な円が描かれていた。
祭壇の向こう側には、ムーの紋章が描かれた遺物があった。それは、巨体を備えており、今にも動き出しそうなものだった。
「ラ・ムー……」
「これがラ・ムーか……」
バングレイの発言を、エンジェルが繰り返した。
バングレイは頷く。
「俺も見るのはバリ初めてだぜ。噂だと、コイツがムーのあらゆるテクノロジーの中枢を担っていたらしいぜ」
「ほう」
「今は休眠状態か。ムーの力を恐れたムー人が、コイツをムー大陸ごと封印したって話だ」
「詳しいな。マスターよ」
「宇宙を色々旅していると、バリ色んな話を聞く
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