俺+緑三つ編み眼鏡少女=我が人生に選択権なし!!
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ちゃったじゃないか! どうしてくれるんだよ、賈駆さん!
「いいじゃない。アンタを冠づける二つ名が増えていくってだけよ」
「いや、それが問題なんですが……いやですよ、これ以上【盗賊殺し】やら【竜も思わず跨いで通る】なんて言われるの。【江東の修羅】は……まぁギリギリで許容範囲として」
雪蓮だって【江東の小覇王】なんて言われているくらいだし。
「次は何かしらね……【鬼神】とか【阿修羅】とか付いたりしてね……ぷぷっ」
「いや、笑いごとじゃないですよ」
ていうか何故知ってるし、【阿修羅】。日本だけじゃなかったのか。
「ささ、とにかく今日は飲んでください! 英雄殿!」
「……なんかもうなんでもいいや」
結局、その日は夜まで飲み続けたのだった。
☆
「う゛ぅ……頭痛い……」
「昨日はしゃいであんなに飲むからよ、バカね」
洛陽までの道程を馬に揺られながら、俺は生気のない声で呟いた。隣ではケロッとした顔の賈駆さんが呆れたようにこちらを見ている。いや、賈駆さん……あなたは俺の三倍くらい飲んでいませんでしたか?
「ボクはお酒には慣れているからね。普段から周りに豪傑揃いっていうのもあるけど」
「へぇっ、それは凄い……てか豪傑って……賈駆さんってどんな人なんすか、どこかの軍師さんだったりするんすか?」
昨日の盗賊団討伐の際に彼女が立てた作戦は、素人目から見ても信じられないほど完璧だった。まさに戦場においての戦術。冥琳とか穏に匹敵するくらいの、頭の良さ。どう考えても一般人ではない。
賈駆さんは俺の質問に「え?」と首を傾げた。
「ボクが何者か言ってなかったっけ? もう予め知っているものと思っていたのだけれど……」
「名前と付添理由しか聞いてないですね。それ以外はまったく知りません。良く言えば謎の女って奴ですよ。今のあなたは」
「なんか恥ずかしいわね、その呼ばれ方……」
少しは俺の気持ちも分かってくれましたか。
「しっかし、ホントに賈駆さん何者なんですか? いい加減教えてくださいよ」
「まぁ別に構わないけど……聞いたら聞いたで態度変えるとかはやめてよね」
「しませんよ、そんなこと……どこの三流官僚ですか、俺は」
教頭先生とか副社長とかはしそうだよな、役職的に。こう、両手を擦り合わせたりして、「そこんところよろしくお願いしますよ〜」……なんだこれ。
賈駆さんは悪戯っ子じみた笑みを浮かべると、片目を瞑った、いわゆるウインクをしながら、言った。
「ボクは洛陽を治める董卓軍一の軍師。賈文和よっ」
「…………マジっすか」
どうやら、とんでもない人物と知り合いになってしまったようだ。董卓って
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