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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga23開かれた真実の扉〜God only knows〜
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「人ひとりを造るって、何と言うか・・・管理世界の技術を使えば割と簡単に出来るような気がするんだけど・・・」

「まぁ融合騎や魔法生物を生み出せる技術があるくらいだし・・・」

「待って、みんな。今はそんなことよりアルファが言った、私たちが知る技術者が関わってるっていうことが大事だよ。・・・話を戻すよ。えっと、ルシル君たちのクローンをミミルさんが造ったということを前提として考えよう」

「そうだね。そこから生まれる疑問は2つになると思う。ルシル君がエグリゴリのミミルさんと協力関係になったのはどうして、そしていつから?」

ルシルにとって“エグリゴリ”は、救済という大義の元に破壊すべき敵だ。協力関係になることはないはず。しかもミミルは、オリジナルの“エグリゴリ”じゃなくてイリュリア製の贋作機。純粋に破壊したいだろう敵・・・だけど。

「いつから、どうやってってのは判らないけど、ミミルの持つ技術力に目を付けて利用した、とは考えられるよね」

「撃破して、破壊する代わりに協力するよう取引を持ちかけたってこと?」

「問題は、それがいつ起きた話か、ね。少なくともT.C.活動後じゃないことは、わたしたち特騎隊が証人になる。ね? ルミナ、セレス、クラリス、ミヤビ」

「「「うん」」」「はい」

「あの、クローンってどれくらいの期間で作れるものなのかな?」

なのはの疑問にプレシアとドクターがお互いを見て、少しの沈黙の後にプレシアが「作るものによるけれど、およそ3週間から数ヵ月ね」って答えた。それに補足するようにドクターが「レオンは10ヵ月、ルシリオン君は1年近く掛かっているそうだよ」って言った。

「その情報はどこから?」

「作った本人、ミミル――パイモンからさ。彼女とは生前からの知人、いや私とプライソンにとっては母親であり技術者の師だからね。直接聞いたのだよ。しかし、私の学習意欲はエインヘリヤルになった今でも留まることを知らないね。やはり彼女には驚かされるよ。肉体を造るには必ず遺伝子が必要になってくる。遺伝子を使わず、優秀な本局医務局の検死にも引っ掛からない偽りの肉体を造るなど、さすがの私にも無理だからね」

「ルシルだけそこまで時間が掛かった理由は?」

「それに答える前に問わせてもらおう。うぬらと一緒に過ごしていたあやつ、本人かクローンか、どちらか判るか?」

ディアーチェの言葉が脳に浸透して、ゾッと背筋が凍った。本人だと思いたい。でも、もしクローンの方だったら、わたし達は・・・ううん、わたしはルシルの何を見てたんだろうってなる。違和感はなかったし、きっと「本人だよ」ってわたしは願った。

「・・・ハズレだ。うぬらと過ごしていたのがクローンの方だ。本物のあやつはずっとT.C.の本拠地に居た。判らなか
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