第六十四話 阿波野君と先輩その五
[8]前話 [2]次話
「した時は思わなくても」
「後で、ですね」
「怒られて気付いてね」
「先輩その時怒られたんですね」
「私がしたことを寮の三年生の人達が聞いてね」
そうしてというのです。
「何てことをするのって言われて」
「怒られたんですか」
「校門で待ち伏せして言った娘全員が怒られたけれど」
「先輩は特にですか」
「主犯だったから」
それでというのです。
「だから一番怒られて」
「その時にですか」
「反省したけれどやったことは返らないでしょ」
「そうですね、後でしたことは」
このことは私にもわかりました。
「後悔して反省しても」
「だからね」
「その時先輩は」
「ある人に対して物凄く怒っていてね」
それでだったというのです。
「そうしたことをしたの」
「確かその人が先輩のお友達に告白して」
「そこから色々あったの」
「そうですか」
「今思うと告白された娘も随分酷い振り方というか断り方したし」
それが誰なのか、私は友達から聞いています。佐野先輩らしいですがそのことはあえて言わないでお話を聞きました。
「彼も告白する様に言ったお友達に縁切られたし」
「何で縁切られたんですか？」
「私があんな子と付き合うなら貴方達にも迷惑かかるわよって言ったから」
「えっ、先輩それは」
「そうでしょ、そのことも三年生の人達聞いて」
「先輩怒られたんですね」
「自分がそんなことされたらどう思うって言われて」
それでだったというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除