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イベリス
第三話 少しずつでもその七

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「それじゃあね」
「そう、食べてもいいけれど」
「よく運動させることね」
「そうよ、モコちゃんも運動好きでしょ」
「大好きよ、お散歩もして」
 そしてとだ、咲は笑って答えた。
「そしてね」
「お家の中でも遊んで」
「運動してるのね」
「いつもね」
「それならいつもよ」
 それこそというのだ。
「あの娘はね」
「それはいいことね」
「逆に元気過ぎて」
 それでというのだ。
「やんちゃして怪我したりとか」
「それが心配なのね」
「だから気をつけてもいるわ、ジャンプして」
「足挫いたり?」
「それもあるけれど衝撃で」 
 ジャンプして着地した時のそれでというのだ。
「足首とか膝をね」
「痛めることね」
「そのことも心配しているの」
「トイプードルって活発だからね」
「犬の中でもね」
「そうよね」
「猫ちゃんより小さいけれどね」
 多くの種類の猫よりはだ、スコティッシュフォールドの雄と比べると杯以下の体重しかない個体も多い。
「それでもね」
「猫ちゃん並に動くこともね」
「あるから」
 それでというのだ。
「身体もね」
「痛めることもね」
「あるから」
「そう、注意しないとね」
 それこそとだ、愛は咲に話した。
「怪我するわよ」
「そうよね」
「私が見てもね」
「やっぱりトイプードルの子って元気よね」
「ユーチューブの動画を観ても」
「よく動くわね」
「お部屋の中を走り回って跳び回って」
 その様にしてというのだ。
「動き回るわね」
「おもちゃでもよく遊ぶし」
「モコもなのよ」 
 咲は愛に言った。
「実際にね」
「走り回って跳び回って」
「おもちゃでもよく遊んでお散歩でもね」
「元気よね」
「そんな娘なの」
「だったら余計にね」
「注意しないと駄目ね」
「ワンちゃんを怪我させたら」
 家で飼っているつまり家族をというのだ。
「よくないわよ」
「そうよね」
「だからね」
 それでというのだ。
「くれぐれもよ」
「そうしたことも見ないと駄目よね」
「飼育放棄とか論外だけれど」
 それでもというのだ。
「可愛がっていてもね」
「その子が怪我しない様に注意する」
「そのことは人間と同じよ」
「同じ命ね」
「そう、だから咲ちゃんもね」
「モコのそうしたところも注意して」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
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