狩りの道具
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友奈は、バングレイへ鋭い眼差しを向ける。
「あなたは……本当に……!」
友奈は、スマートフォンを取り出していた。
いつの間にか、可奈美と響も、彼女の左右に並んでおり、それぞれが抜刀、そして歌を唄う。
「変身!」
「写シ!」
『Balwisyall Nescell gungnir tron』
それぞれ、勇者、刀使、奏者の姿へと変わる。
アマゾンネオが吠え、アマゾンズドライバーを操作するよりも早く。
三人は、すでに偽物に肉薄していた。
「勇者パンチ!」
「太阿之剣!」
「我流 星流撃槍!」
桃、赤、黄の光がアマゾンネオの体を貫く。
千翼が中にいたとは思えない怪物は、そのまま青い粒子へ戻り消滅。
だが、それはすでにバングレイが計算した後のことのようだった。
すでに宇宙人は、三人の背後に回っていた。
「え!?」
一番に反応したのは可奈美。だが、彼女が反撃するころには、すでにバングレイは、三人の頭を掴み、その記憶を読み取った後だった。
「危ねえ危ねえ」
バングレイはケラケラと笑いながら、バックステップで距離を取る。
「どうだ? マスターよ」
その隣に降り立ったエンジェルへ、バングレイは頷いた。
「いい記憶だ。やっぱり、狩りには頭も必要だ」
「ふん」
バングレイは、また記憶から、彼の手駒を召喚する。
千翼の次は何が出てくるのか。ウィザードと龍騎、そして三人は身構えた。
青い粒子が三人の人影に形成されていく中、バングレイの言葉が聞こえた。
「お前らみてえなのは、ただの強敵よりもこういう奴らをぶつけた方がよさそうだ」
「こういう奴ら?」
ウィザードは、その言葉に首を傾げる。
そこに現れたのは、三人の少女だった。
一人は、深緑のセーラー服を着た、ロングヘアーの少女。スレンダー体系で、動けばとても素早そうな印象を持たせる。腰に付いた長い棒は、刀の鞘と、それに収まった日本刀だった。
一人は、車椅子の少女。虚弱体質を思わせる色白の肌で、リボンで束ねたロングヘアーを肩から前に流している。薄幸そうな美少女で、おさげにまとめたリボンが特徴だった。
そして、最後の一人。紫の服とフリルをした少女で、その短い髪を同じく紫のリボンで束ねている。引き締まった筋肉が見て取れて、その足も速そうな印象を抱かせる。
「女の子?」
わざわざ可奈美たちの記憶を読み取って、呼び出したのがただの少女のわけがない。
龍騎とともに、ウィザードは警戒を緩めなかった。
バングレイは三人の少女の顔を背後から覗き込む。
「絆だ仲間だバリうるせえ奴らは、こういう奴らを差し向けると簡単に壊れちまう。俺はそういうのがバリ好き
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