狩りの道具
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取ったバングレイに命中。異星人の体を大きくのけ反らせる。
「スカイックオーブ 天装」
エンジェルの声により、発生した突風。さらに、その中よりエンジェルが剣とともに攻めてきた。
「やべえ!」
「真司どいて!」
『ビッグ プリーズ』
天使の攻撃に対して、ウィザードの巨大化した足蹴り。対消滅し、ウィザードが敗北。地面に転がる。
「ハルト!」
「俺より前!」
ウィザードがそう言った時、すでにエンジェルは龍騎の首へ剣を振り下ろしていた。
龍騎はそれをドラグバイザーで防ぎ、彼の手首を掴み、蹴る。
「ぬっ!?」
エンジェルの剣が彼の手元を離れ、飛んでいく。その行方を見送る間もなく、龍騎はエンジェルの胸へ拳を突き立てた。
「ぐっ……」
「おらああああああああ!」
さらに、龍騎のパンチはエンジェルの顔面に炸裂する。大きく後退させることに成功したエンジェルへ、龍騎は怒鳴った。
「もう、戦いは終わりだ! 俺たちが戦う必要なんてないんだって!」
「ふん。一撃与えただけで、勝ったつもりか?」
エンジェルが口を拭う。
その時。
「いただきい!」
龍騎の背後より、バングレイがその頭を掴んだ。
「ぬわっ!」
「真司!」
ウィザードは慌ててバングレイを斬りつけ、引き離す。だがバングレイはすでに目的を果たしたようで、頭に触れた手を伸ばす。
「いい記憶だ。もらうぜ!」
青い光。それは、バングレイの記憶の再現だった。
現れたその記憶には、龍騎だけではなく、ウィザードも。そして、休んでいる友奈も目を疑った。
「千翼君……」
友奈が呟く。
先月、見滝原を混乱の中に陥れた、アマゾン細胞の原因である、サーヴァントバーサーカー。
アマゾンネオ。
「お前……!」
ウィザードと龍騎がともにバングレイを恨みのこもった目で睨む。
だが、バングレイはただ笑っているだけだった。
「バリバリバリ! なんだよ、 お前の記憶を覗かせてもらっただけじゃねえか! んで、最近で一番お前を攻撃するのによさそうなのを選んだんだ! 俺の演出、バリイケじゃね?」
「お前!」
ウィザードよりも、龍騎が大きく踏み込む。だが、そんな彼の足をも止める者がいた。
「……ひどいよ……」
龍騎の肩を掴んで押しのけるのは、疲労していた友奈だった。
明るい顔つきの彼女には想像できないほど、怒りで顔を歪めている。
「千翼くんを、またそうやって……戦わせるの?」
「ああ? いいじゃねえか! どうせコイツ、もう死んでるんだろ? だったら、俺がバリ有効利用してんじゃねえか? 効率活用は狩りのバリ基本だぜ?」
「効率……?」
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