狩りの道具
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の子はどこ?」
「結芽ちゃん? 結芽ちゃんなら……」
「もう可奈美ちゃんの記憶に戻っちゃったよ」
響が顔だけ横に向けて言った。
「え? あ……」
友奈はしばらく静止し、ようやく理解したように「ああ、そっか」と頷いた。
「じゃあ、やっぱり敵になったままだったんだね」
「うん……」
「バリバリ……」
その時。
もう聞きたくない、狂暴な宇宙人の声が耳に届いた。
バングレイが、こちらに歩み寄ってくる。
「どうやらアイツ、うまくベルセルクを弱らせることはできたみたいだな」
「バングレイ!」
ハルトと真司は、休んでいる三人を庇うように出る。
バングレイはその六つの目で、こちらを眺めている。
「おうおう。ウィザード。お前らもいるのか。狩りの相手が増えるのはいいことだ」
「お前のサーヴァントはもういない! 諦めて地球から出ていけ!」
「いない? 誰が?」
その声は遥か上空より聞こえてきた見上げると、雪の中、黒い天使の影がゆっくりと地上に降りてくる。
「サーヴァント エンジェル。降臨」
「お前、エンジェル!? 倒したはずなのに!?」
「貴様ごときに、この私が遅れを取るとでも?」
エンジェルは肩を揺らす。黒と青の宝珠を胸に装填する。
「シーイック、ランディックオーブ 天装」
発生した土人形に、水が大きくかけられる。すると、それはエンジェルの姿となった。
「まあ、この木偶人形程度では倒せないとは思ったがな。まさか我がダークヘッダーたちも倒すとは」
「……お褒めに預かり光栄ってことで」
ハルトは指輪を腰にかざす。
指輪の力で、腰にウィザードライバーが出現した。
「真司……行ける?」
「ああ。……戦うしか、ないよな」
「他に選択肢があるなら教えて」
「私たちも!」
可奈美も立とうとする。だが、彼女の歩調はいつもと違ってふらついており、とても戦いに参加できそうにもない。
「下がって! 皆疲れてるでしょ」
「で、でも!」
可奈美と友奈が揺れる。倒れそうな彼女たちを真司とともに支え、ベンチに戻す。
「響ちゃんも。バングレイの狙いは君だから、君は絶対に出てこないで。ていうか、むしろ逃げて」
「私も戦力外通告!?」
「疲れ果ててる人に戦力外ってそんなにおかしいかなあ!?」
ハルトはそう言いながら、ルビーの指輪のカバーをかける。
真司もまた、カードデッキを掲げ、左手を斜めに伸ばす。
「「変身!」」
『フレイム プリーズ ヒー ヒー ヒーヒーヒー』
魔法陣と鏡像がより、それぞれ龍騎とウィザードの姿になる。
それぞれ、ウィザードと龍騎へ変身する。
それぞれの変身が完了したところで
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