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レーヴァティン
第二百一話 関東から戻りその十二

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「やはりだ」
「重いものっちゃ」
「その命のことを考え」
「粗末にしたら駄目っちゃ」
「駆除するのは民が困っているからだが」
 その民を救う為の政であるがというのだ、これは確かに善政でありもっと言えば世界を救うのなら義務である。
 だがそういったことでもとだ、英雄は言った。
「しかしだ」
「それはこっちの都合っちゃ」
「人間のな」
「ハブにはハブの都合があるっちゃ」
「その都合を無視して命を奪う」
「だからっちゃな」
「それでだ」
 そうしたことを考えてというのだ。
「俺達もだ」
「駆除をするっちゃな」
「そして奪う命のこともな」
「大事にするっちゃな」
「だからだ、食ったり薬にすることもだ」 
 役立てることもというのだ。
「いいと思う、だからな」
「それもするっちゃな」
「そうだ、それは魔物も同じだ」 
 獣ここでは害獣とされる彼等と、というのだ。
「やはりな」
「命を奪うならっちゃ」
「その命を粗末にすることはな」
「よくないっちゃな」
「ペットを平気で保健所や山に捨てる奴は何だ」
「文句なしに最低な奴っちゃよ」 
 愛実は英雄の今の例えには目を怒らせた、見れば他の仲間達も英雄の今の例えには目を怒らせている。
「命を何と思ってるっちゃ」
「俺もそう思う」
「そうっちゃな」
「ペットをもういらないと捨てる奴はだ」
「命の大事さがわかっていないっちゃ」
「こんな奴は人も捨てる」
 それも平気でというのだ。
「自分の都合でな」
「命を何とも思っていないならっちゃ」
「それも普通だな」
「人もそうするに決まってるっちゃ」
「俺もこんな奴は許せない」
「そしてそんな奴にはなるまいっちゃな」
「そう思うからだ」
 だからこそというのだ。
「ハブの退治もだ」
「時間をかけて確実にして」
「そして食ったり薬にしてな」
 そうしたこともしてというのだ。
「行っていくぞ」
「わかったっちゃ」
 愛実は英雄の言葉に頷いた、そうして琉球でのハブの退治も進めていった。命がどういったことかも考えながら。


第二百一話   完


                  2021・3・8
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