暁 〜小説投稿サイト〜
天才少女と元プロのおじさん
夏大会4回戦 アンツ??????馬宮高校
28話 ハリネズミになってもらいます!
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家は1階がお店になっていた。看板には“三輪はりきゅう治療院”と書かれている。

 正美と一緒にいるのは詠深、珠姫、芳乃、息吹の四人。

 本日の受付は終了している旨が書かれたプレートのぶら下がった入口を、正美が開いた。

「ただいまー」

 彼女が中に声を掛けて中に入ると、奥から白衣を身に付けた年増の女性が顔を覗かせる。

「おかえり??????いらっしゃい。話は聞いてるわ。入って」

 そう言うと、女性は中へ戻っていった。

 中は五畳ほどのスペースで、ソファーとテーブルが置かれている。どうやらここは待合室のようだ。

「そっちに荷物を置いて入ってきて!」

 中から発せられた女性の指示に従い、鞄を待合室に置くと、四人はカーテンで区切られた奥へと入っていく。

 中にはベットが四つ置いてあり、それぞれがカーテンで区切られていた。他にも台車や機械なども並んでいる。

 正美は既に奥へ進んでおり、四人を待ち構えていた。

「それでは、ヨミちゃんにはこれからハリネズミになってもらいます!」
「ハリネズミって鍼の事?」

 正美の宣言に詠深は疑問符を浮かべる。

「??????あんたまさか何も説明しないで連れてきたの?」

 女性は詠深の言葉を聞き、正美を問いただした。

「あははー。ちゃんとハリネズミにしてやるって言ったよ?」

 正美は女性から目を反らしながら答える。そんな正美の両頬を女性は摘まんで引き伸ばした。

ひはいっ(痛いっ)ひはひほははっ(痛いよママッ)

 正美は目に涙を浮かべながら女性に必死に訴え掛ける。

「全く、あんたって子は??????」

 女性は正美の頬を摘まんだまま、詠深に顔を向けた。

「ごめんなさいね。私は正美の母で、ここで鍼灸師をしてるの。この子からあなたを治療してって言われてるのだけど、鍼は怖くないかしら?」
「いえっ、是非受けてみたいです!」

 詠深の返事を聞くと、正美ママは正美を解放する。

 正美は涙目で自らの頬を擦った。

「そう。ならこのベッドでその服に着替えてちょうだい」

 詠深が指定されたベッドに行くとカーテンが閉められる。

「他の子達はどうする?」

 正美ママは三人も治療を受けるか聞く。

「それじゃあ、私もお願いします」

 珠姫も鍼治療を受けることにした。 

「私はやめときます」
「私は見学してます」

 川口姉妹は見ていることを選ぶ。ただ二人の理由は異なり、芳乃は体のケアに関する好奇心から、息吹は鍼を刺されるのが怖いからである。

「そ。ならあなたはそっちのベッドで着替えて待ってて」

 珠姫も正美ママが持ってきた着替えを受けとると、カーテンで隔
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