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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十六話 見知らぬ街 海鳴市
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フはいつもフォワードの事を気にかけてくれてた。
部隊長、隊長、副隊長。変に偉ぶってなく、いつも心配をかけていた。
アスカにとって、今や機動六課はただの部隊ではない。家族だった。
過去の世界に急に放り込まれたアスカ。7年前に何も知らずに次元漂流した時のような喪失感を感じた。
「何だよ……オレが何をしたってんだよ……何でオレばっかり、こんな目に……」
そうグチを溢しても、誰もアスカを責められないだろう。
「……そうも言ってられないか……」
ポツリと呟き、アスカは半身を起こした。
「ラピ、過去の世界にいる間は、会話は全部念話モードでする。分かったな?」
『なぜでしょうか?』
早くも念話モードで聞き返すラピッドガーディアン。
「……過去の世界にいるって事は、ラピは未来技術の塊みたいなものだろ。この時代の管理局にバレると、色々面倒だろ?」
『了解しました。では、帰還できるまは念話で会話をします』
(帰還できるまで……か)
ラピの言葉に、アスカは考え込んでしまう。はたして帰れるのだろうか、と。
時間の壁を飛び越える事など、不可能でしかない。何をどうすればいいか、まだアスカには分からなかった。
『ところでマスター。一つ報告があるのですが』
「何だ?」
『湖の中心の最深部に、ロストロギア反応があります』
「……へ?」
予想外の報告に、アスカの目が点になる。
『この反応は、封印処理されていないジュエルシードです。確保しましょう』
この期に及んで、まだ仕事をしなくてはいけないのかとアスカは肩を落とす。
だが、放っておけないのも確かだ。
下手をすれば、再び暴走して次元震を起こしてしまうかもしれない。
「ったく、本当に何て日だよ!」
立ち上がったアスカは、訓練着のまま冷たい水に飛び込んだ。
その様子を、離れた森の中から注意深く伺っている二つの人影があった。
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