第三章
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「だからね」
「それでですか」
「貴女もね」
「ですが私達は」
「姉妹だというのね」
「血はつながっていないですが」
「それがいいのよ」
真紀はもう美沙の上に来ていた、彼女の脚と脚の間に身体を入れてきていた。まるで彼女の夫の様に。
「尚更ね」
「いいって」
「そう。血はつながっていなくても姉妹だからね」
「それがよくないです」
「違うわ。してはならないことをしているから」
見れば真紀の目の光も普段と違っていた、その光は。
妖しいものだった、暗がりの中にその光を見せていた。その光を放つ目で美沙を見つつ囁いてきていた。
「尚更いいのね」
「してはいけないことを」
「家訓では許されているのよ」
してはいけないことでも、というのだ。
「拒むことはないわ。貴女も私も異性は夫だけだけれど」
「女性はですか」
「誰でもいいのよ。私も元二郎叔父様の奥様に教えてもらったわ」
「あの人にですか」
「ええ、そうよ」
気品のある、日本というよりかはイギリス風の美人である彼女にというのだ。
「そして主人の従姉妹のね」
「あの人達ともですか」
「何度も肌を重ねたわ。だから貴女も」
「私もですか」
「教えてあげるわ」
言葉も妖しいものが加わっていた。
「これからね」
「あっ・・・・・・」
美沙は真紀に触られ声を漏らした、そして。
二人の夜を過ごした、次の朝美沙は真紀と共に義父母と共に朝食の場に出たが。
真紀は美沙の右手に自分の左手を指と指を全て絡ませていた、だが義父母はそのことに何も言わずいつもと変わらなかった。
真紀はその朝食が終わってから美沙に言った。
「今日も頑張りましょう」
「あの、昨日のことは」
「夜のことは夜のことよ」
これまでの優しい笑みだった。
「気にすることはないわ」
「そうですか」
「今度叔母様や従姉妹の人達ともね」
「昨夜の様にですか」
「抱かれてきなさい、そしてご主人が帰ってきたら」
夫、彼がというのだ。
「いいわね」
「わかりました」
言葉は多くはいらなかった、そしてだった。
美沙は夫が帰ると彼と共に寝ていない時は家の女の誰かと共に寝た。それはこの家の女が全てそうであり。
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