第六十四話 阿波野君と先輩その四
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「そう言ってます」
「そうなの、じゃあ私も」
「朝早くからですか」
「お邪魔させてもらうわ」
「楽しみです」
私としてはです。
「先輩がうちの教会に来られるので」
「だからなのね」
「はい、とても」
「ちっちは私のこと好きなのね」
「大好きです」
はっきりと言えました、このことが。
「高校一年でお会い出来てよかったです」
「そこまで言ってくれるのね」
「事実ですから」
紛れもなくです。
「ですから」
「そう言ってくれるのね」
「そうです、というか先輩の過去は知らないですが」
そのとても残酷な一面のお話はです。
「過去は過去で気にしなくていいと思います」
「そうかしら」
「反省は必要ですが」
このことはどうしてもと思います、というか阿波野君を見ているともっと反省しなさいとさえ思います。
「ですが先輩は充分反省されているので」
「いいの」
「それでくよくよされないで」
先輩はどう見てもそうなっているのであえてお話させてもらいました。
「しっかりとです」
「やっていけばいいの」
「前を向いて」
「よく言われることね」
「それが難しいっていいますね」
このことはお父さんに言われました、人間時として前を向いていくことがとても難しいものだとです。
「そうも」
「そうよ、とても悪いことをしたと思ったら」
その時はというのです。
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