第三話 少しずつでもその二
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「そのことはね」
「そういうことでね」
「それじゃあね」
「それとメイクのことはね」
愛はこちらに話を戻してきた。
「後は数をこなしたらね」
「いいのね」
「メイクも経験だから」
それでというのだ。
「やっていってね」
「わかったわ、それじゃあね」
咲も頷いて応えた。
「そうしていくわ」
「そういうことでね、あと下着はいいものをね」
そうしたものをというのだ。
「色は白でも」
「愛ちゃんもで」
「白でももうこれはっていう恰好いいものをね」
それをというのだ。
「着けておくことよ」
「見えなくてもなのね」
「見えないところも大事なのよ」
愛は真面目に答えた。
「脱いでも凄いって心の中にあるだけ違うから」
「だからなの」
「それで下着もよ」
これもというのだ。
「いいものをね」
「着けるのね」
「そうしたらいいのよ」
「それでも違うのね」
「そうよ、だからね」
それでというのだ。
「咲ちゃんもこれからはね」
「下着もそうしていくのね」
「ええ、あとね」
「あと?」
「笑顔を忘れないことよ」
「笑顔なの」
「難しいけれどどんな時でもね」
こう咲に言うのだった。
「笑顔でいることよ」
「困った時でもなの」
「そう、そんな時でもね」
「笑顔でいることなのね」
「笑顔の方がいいから」
「そうなの」
「顔もそうだし雰囲気もね」
それもというのだ。
「痩せ我慢でもいいから」
「笑っていることね」
「悪意ある笑いは駄目でもね」
「ああ、よくあるわね」
「悪いことをする人の笑いってあるでしょ」
「歪んでるわね」
「歪んだ笑顔はね」
これはというのだ。
「駄目よ」
「それはよね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「悪意がある笑顔はね」
「出さないことね」
「そんな笑顔誰も好きじゃないから」
悪意ある笑顔はというのだ。
「咲ちゃんもそんな笑顔知ってるから言うのよね」
「ええ、正直見ていても嫌よ」
「その人の心の醜さが出てね」
「凄く嫌なものになってるわね」
「政治家でもそんな笑顔見せる人いるでしょ」
「野党の女の人ね」
咲もすぐにわかった。
「ネットで標葉悪いわね」
「どうして評判悪いかっていうとね」
「その笑顔のせいでもあるわね」
「性格がね」
まさにというのだ。
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