暁 〜小説投稿サイト〜
イベリス
第三話 少しずつでもその二

[8]前話 [2]次話
「そのことはね」
「そういうことでね」
「それじゃあね」
「それとメイクのことはね」 
 愛はこちらに話を戻してきた。
「後は数をこなしたらね」
「いいのね」
「メイクも経験だから」
 それでというのだ。
「やっていってね」
「わかったわ、それじゃあね」 
 咲も頷いて応えた。
「そうしていくわ」
「そういうことでね、あと下着はいいものをね」
 そうしたものをというのだ。
「色は白でも」
「愛ちゃんもで」
「白でももうこれはっていう恰好いいものをね」
 それをというのだ。
「着けておくことよ」
「見えなくてもなのね」
「見えないところも大事なのよ」
 愛は真面目に答えた。
「脱いでも凄いって心の中にあるだけ違うから」
「だからなの」
「それで下着もよ」
 これもというのだ。
「いいものをね」
「着けるのね」
「そうしたらいいのよ」
「それでも違うのね」
「そうよ、だからね」 
 それでというのだ。
「咲ちゃんもこれからはね」
「下着もそうしていくのね」
「ええ、あとね」
「あと?」
「笑顔を忘れないことよ」
「笑顔なの」
「難しいけれどどんな時でもね」
 こう咲に言うのだった。
「笑顔でいることよ」
「困った時でもなの」
「そう、そんな時でもね」
「笑顔でいることなのね」
「笑顔の方がいいから」
「そうなの」
「顔もそうだし雰囲気もね」
 それもというのだ。
「痩せ我慢でもいいから」
「笑っていることね」
「悪意ある笑いは駄目でもね」
「ああ、よくあるわね」
「悪いことをする人の笑いってあるでしょ」
「歪んでるわね」
「歪んだ笑顔はね」
 これはというのだ。
「駄目よ」
「それはよね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「悪意がある笑顔はね」
「出さないことね」
「そんな笑顔誰も好きじゃないから」
 悪意ある笑顔はというのだ。
「咲ちゃんもそんな笑顔知ってるから言うのよね」
「ええ、正直見ていても嫌よ」
「その人の心の醜さが出てね」
「凄く嫌なものになってるわね」
「政治家でもそんな笑顔見せる人いるでしょ」
「野党の女の人ね」 
 咲もすぐにわかった。
「ネットで標葉悪いわね」
「どうして評判悪いかっていうとね」
「その笑顔のせいでもあるわね」
「性格がね」
 まさにというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ