最終章:無限の可能性
第292話「英雄達の帰還」
[3/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
バーは、ね」
「それなら、私達が式神を貸すよ。単純作業であれば、いくらでも動かせるしね」
「助かるわ。リンディもそれでいいわね?」
「ええ。それでいきましょう」
戦闘が終わった事による安堵で、肉体的にはともかく精神的な疲労が大きい。
出来る事ならば、すぐにでも休みたい程だろう。
幸い、寝床を確保するだけならばまだ何とかなる。
とりあえず休む場所に向かうため、優奈達は全員で移動を開始した。
「とこよー!」
「あれ、鈴さん」
ちょうど学校に着く頃に、鈴が合流してきた。
彼女は今回の戦いではずっと日本で戦っており、神界には来ていなかった。
そのため、結果確認も兼ねて合流しに来たのだろう。
「方位師の転移のおかげで、移動が楽でよかったわ」
「どうしたの?……って、皆……」
とこよは駆け寄った際に、鈴と共にいる面子を見て察する。
そこには、かつてとこよが陰陽師として活動していた頃の仲間がいたからだ。
「文ちゃん、三善先生、校長先生……それに、澄姫と柴乃さんまで……」
「他にも知り合いの妖とか、平安の人達もいたけど、とりあえずね……」
共に戦ったとはいえ、その時は再会を喜ぶ間もなく戦い続けた。
その後、支援にいくため神界に赴いた。
故に、ちゃんとした再会は今回が初めてだ。
「それよりも、結末はどうなったの?」
「それについては……」
「こっちは先に仮拠点を創っておくから、そっちはそっちでやってていいわよ」
とこよと紫陽が一度離脱し、鈴達に経緯を説明する。
その間に、優奈達は仮拠点となる寝床を制作した。
と言っても、比較的壊れていない建物を創造魔法と理力で補填したものだ。
一から創造する程の余力も残っていないため、元々あるものを利用した。
「………」
仮拠点を創り、まずは戦いが終わった事を周知する事にした。
そのために、祈梨のサポートを受けつつ、司が“祈り”を広げていた。
「……ダメ。なかなか上手く行かないよ……」
「肝心のプリエール・グレーヌが力を使い果たしていますからね……。それに、戦いが終わったからか世界そのものによるバックアップがありません」
「回復するまで待つしかないかな……」
「そうですね」
しかし、周知するには力が足りなかった。
地球だけならばまだ何とか出来たが、全ての次元世界に行き渡らせるにはプリエール・グレーヌの力がなければ無理だったのだ。
「私自身消耗していますから、一先ず回復を待ちましょう」
「……うん」
結局は回復待ちだ。
そのために休もうと、仮拠点の寝床に向かっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ