最終章:無限の可能性
第292話「英雄達の帰還」
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分なのか。
そう言った不安もあって、何人かはパニックになっている。
「落ち着いて!私だって、なんの解決策もなしにこんな事あっさり言わないわよ」
「よ、よかった……」
当然、解決策もある。
それを説明するために、一度優奈は全員を落ち着かせた。
「まぁ、これは祈梨達にとって世界の法則を戻す前の一仕事になるわね」
「どういう事?」
「理力はあらゆる存在に対して互換性があるわ。魔力や霊力に変換する事はもちろん、その気になれば概念にすら置き換えられる。当然、物理的なモノにもね」
理力はあらゆるモノに変わる前の“力”だ。
そのために、如何なるモノにも変える事が出来る。
それを利用すれば、元の肉体を創り出す事も可能だ。
「さすがに人数が人数ですから、時間はかかりますけどね」
「とりあえず、手始めにこの場の皆さんを戻しましょう」
祈梨とソレラがそう言って、理力を行使する。
溢れ出す理力は、肉体を消し飛ばされた者に流れ込み、肉体へと変わっていく。
「……変わったようには感じないが……」
「“意志”による補填も今だけを見れば理力で補填するのと変わらないもの。感覚としては何も変わらないわよ」
世界の法則が戻り始めた時ならともかく、今はどちらも同じだ。
実感のなさに困惑があったが、それでもこれで補填は完了だ。
「さて……一回落ち着いて今後について話し合いたい所だけど……」
「問題は、どこでするかだよね?」
今回の戦いで、軒並み大きな建物は全滅だ。
それは地球もミッドもどこも変わらない。
となれば、大勢が集まって話す場所の確保が必要になる。
「ミッドチルダも同様に壊滅状態だから、通信もままならないのよね……」
「通信自体は司でも何とかなるけど……まずは、臨時の施設が必要ね」
帰ってきても重労働だと、優奈は溜息を吐く。
尤も、ある程度は分かっていた事だ。
すぐさま行動を開始する。
「まずは街の様子を見ないとね。場所としてはやはり学校辺りがわかりやすいと思うわ。そこに、私の創造魔法と……祈梨以外の神が協力してくれるとありがたいわ。祈梨は司についてもらって、“祈り”で各世界の主要人物とかに念話を繋げるように」
「それが無難ね。こちらで手伝える事はある?」
「単純に、瓦礫の撤去とかが必要ね。幽世の大門の時と同じよ」
「わかったわ」
優奈の指示を受け、まずは司達も通う学校へと向かう。
そこには紫陽が繋げた幽世への門もあり、避難場所となっている。
敷地も学校なため広く、仮拠点にはちょうどいいだろう。
「ただ、今はまだ動ける人だけでいいわ。まずは休むべきだもの。……特に、神界に突入したメン
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