集まるオーパーツ
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「何っ!?」
キャスターはその水色の結界を叩く。だが、キャスターにとって未知の物質でできたそれは、キャスターの手では破壊することができなかった。
「ふはははははは! それでは、もらおうか。貴様のオーパーツを!」
エンジェルの狙いは、常にキャスターの傍らに浮いている魔道具本。そう。浮いているからこそ、三角錐の封印には巻き込まれず、無防備なその姿を宙に浮かせていた。
「しまった……!」
「はあっ!」
エンジェルが剣で本を切り裂く。
頑丈さもあった本は幸いして、破壊されることはなかった。だが、パラパラとめくられたうち、一枚のページが本を離れ、エンジェルのもとに収まる。
「もらっていくぞ。ダイナソーのオーパーツを」
エンジェルが見せたそれは、恐竜の頭骨が描かれたページ。やがて白い光とともにページは消滅し、変わりに描かれていた恐竜のオーパーツがエンジェルの手に置かれた。
「貴様はここで、ムー大陸が我がマスターの手に落ちるのを、指をくわえて見ているがいい」
エンジェルはそのまま、笑い声を上げながらどこかへ飛び去って行った。
「……っ!」
閉じ込められたままのキャスターには、彼を追撃することも、ここから動くこともできなかった。
「バリィ!」
バングレイの斬撃が青い偃月となって飛ぶ。
ビーストはスライディングで避けながら、バングレイに肉薄。
「いい加減にしやがれ!」
ビーストはそのまま、連続蹴りでバングレイを攻撃する。だが、まったく動じないバングレイは、それをむしろ受け流し、ビーストの顎を殴り上げた。
「がっ!」
両足を大きく広げて大きく背中を地面にぶつけるビースト。そんなビーストの体を飛び越えて、ブライがバングレイへ迫る。
「ムーの力は、キサマのようなつまらない奴が手にしていい代物ではない」
「ケッ! とっくの昔の化石じゃねえか。俺が、有効利用してやろうって言ってんだろうが!」
そのままブライとバングレイは斬り合う。ブライの素早くも力強い剣は、徐々にバングレイを追い詰めていく。
「やるじゃねえか……ブライの力、俺も欲しくなっちまったぜ」
「キサマには、永遠に手に入ることはないものだ」
ブライはバングレイの剣を防ぎながら、右手に紫の光をため込む。
ゼロ距離で放たれた光の拳は、そのままバングレイを弾き飛ばし、地面を転がした。
「バリッ!
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