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Fate/WizarDragonknight
集まるオーパーツ
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振り下ろされた雷の刃。それは、キャスターの石化した剣を破壊し、エンジェル本体にもダメージを与えた。

 

「ぬおおおおおおおおおお!」

 

 エンジェルの上を取った。

 キャスターは何よりも先に、追撃を優先させる。

 金色の次は桃色の光。天空の星々より集う光が、キャスターの前に集積されていく。

 だが、すでにエンジェルは翼で復帰している。

 

「なかなかやるではないか。シーイックオーブ 天装」

 

 青い宝珠で、右手の石化を解除したエンジェルは、そのままこちらへ攻め入る。

 キャスターは眉をひそめながらも、告げた。

 

「スターライト……」

「甘い!」

 

 エンジェルが指をパチンと鳴らす。

 

「……?」

 

 その意図を、キャスターは図ることができなかった。

 そして、それがキャスターの失態となった。

 

「っ!」

 

 キャスターの周囲を、白、黒、金の柱が覆った。ゆっくりと回転するそれは、キャスターを中心に回る衛星のようだった。

 

「これは……?」

「何、私の(しもべ)の亡骸だ」

 

 エンジェルはほくそ笑む。

 だが、キャスターは構わず、再び光線を発射しようとする。だが、

 

「さあ、やれ! ナモノガタリ! バリ・ボル・ダラ! ロー・オー・ザ・リー!」

 

 三本の柱は、それぞれが正三角形を描く位置に固定された。

 危険を予知したキャスターは、技を中断して白と金の柱へ向けて手を伸ばす。

 だが、遅かった。

 

「スカイックオーブ 天装」

 

 赤い宝珠。それは、エンジェルの胸の窪みに吸い込まれると、赤い風とともに鎖となり、キャスターを縛った。

 同時に、チャージが完了した桃色の星の集いが消滅。桃色の光が空中に分解されていった。

 

「こんなもの……ん?」

 

 外見の強度と実際の強度が釣り合わない。

 顔をしかめたキャスターへ、エンジェルが雄弁に語った。

 

「無駄だ。それはただの鎖ではない。魔力の封印術だ」

「封印……?」

 

 キャスターは目を凝らして鎖を見る。自らの黒い魔力が、鎖に吸い込まれていくのが見えた。

 

「くっ……」

「今だ……私の目的の体験版だ。栄誉と思え」

「目的?」

 

 だがエンジェルはそれ以上語ることはなく、「やれ」と三本の柱へ命じた。

 すると、三本の柱は回転の速度を速める。それは風、地、水のエネルギーを発しながら、三角錐の結界となり、キャスターを閉じ込める。


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