集まるオーパーツ
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「ディアボリックエミッション」
キャスターが唱えると、ぐんぐん球体型の闇が広がっていく。凄まじい破壊力を誇るそれにはエンジェルも避けたいのか、大きく翼を広げて上昇する。
「逃がさない」
速度では劣るが、キャスターにも飛行能力はある。四枚の漆黒の翼を広げ、純白の翼の天使を追った。
遠目で、エンジェルがすでに宝珠を胸に装填していた。
すると、キャスターの周囲に旋風が舞う。それは徐々に数を増やして壁となり、円を描く竜巻となった。
「くっ……」
キャスターは両手より黒い光線を放つ。だが、風は魔力の光を遮り、むしろ跳ね返してくる。
さらに、逃げ場のなくなった竜巻の中を、上空のエンジェルが雷を放った。下に逃げようにも、キャスターは彼の雷から逃げられるほど早くはない。
防ぐしかない。
キャスターは両手を出し、そこに魔法陣を発生させる。黒と紫の魔法陣は雷を防ぎ、反射させながらキャスターのエンジェルへの接近を許した。
「ほう……」
エンジェルは笑みながら、剣を取り出す。
同時にキャスターは雷を防ぎきり、右手に装着された装備を突き出す。黒の盾をベースに灰色が彩られたそれから、黒い光線が発射。それはエンジェルの右上翼を貫き、彼の顔を苦痛に歪めた。
「おのれ!」
エンジェルが剣を振るう。キャスターは右手の武器で防御したが、エンジェルはすぐさま太刀筋を切り替え、それを弾き、キャスターの体へ斬撃を叩き込んだ。
魔力障壁さえも突破した彼の一撃で、キャスターは少し体を回転させられる。さらに、エンジェルはその腕より雷を放った。
「っ!」
反応が遅れ、防御手段が取れない。
その攻撃は、的確にキャスターを貫いた。
「っ……!」
だが、キャスターはまだ倒れない。エンジェルの下で体制を立て直し、傍らの本がパラパラとめくられた。
「ミストルティン!」
七本の白い矢が、キャスターの前に発生し、エンジェルへ飛ぶ。
「無様だなキャスター! そのような技など……何?」
矢を弾いたエンジェルは、その効力に目を見張る。彼の腕が、剣ごと石になっていたのだ。
「貴様!」
さらに、キャスターの攻撃は続く。
本が新たに導いた魔法。それは、轟雷。
どこからか手にした、黒い柄。そこより伸びる、大きくて巨大な金の剣はキャスターの動きに応じて周囲に轟雷をまき散らす。
「プラズマザンバーブレイカー」
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ