暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第二百一話 関東から戻りその一

[8]前話 [2]次話
               第二百一話  関東から戻り
 英雄達は関東の政を進めていった、そうして関東の諸国を豊かにしていくと共に幕府に組み込んでいった。
 英雄は今江戸の街を仲間達と共に所謂お忍びで見て回っていたが。
 町人の数を見てだ、彼は言った。
「武士の数は少ないな」
「そうでござるな」
「俺達が起きた世界では江戸は武士が多かった」
 こう智に話した。
「百万いるうちに五十万がだ」
「約半分がでござったな」
「武士だった、幕府の武士達だけでなくだ」
「諸藩からも来ていたので」
 参勤交代で行き来していた、江戸には諸藩の江戸屋敷もありそこに多くの武士がいたからそうなっていた。
「そうでござったな」
「そうだった、だがこの世界ではな」
「武士はでござるな」
「安土に多く集めている」
 そこに諸般の武家屋敷を集めているのだ。
「大坂でなくな」
「そうでござるな」
「大坂は町人の街にしてだ」
「兵は大坂城に集め」
「備えているが」
「基本町人の街で」
「この江戸もな」
「そうしているでござるな」
「そうだ、この世界ではな」
 この浮島ではというのだ。
「そうしている、しかし」
「それでもでござるか」
「武士や武家屋敷が少なくてもな」
 江戸の街並と町人達を観ながら述べた。
「江戸の趣だな」
「やっぱり土地柄が出るな」 
 耕平が言ってきた。
「やっぱり」
「そうだな」
「それぞれの土地のな」
「それで江戸はだな」
「江戸のそれが出てや」
 そうしてというのだ。
「この通りや」
「大坂や安土とは違うな」
「色合いになってるわ」
「そういうことだな、いい街だ」 
 江戸の街もというのだ。
「実にな」
「大坂もよおてな」
「江戸もだ、そしてその江戸をな」
 是非にという言葉だった。
「さらにだ」
「賑やかにしていくな」
「街も拡大していきな」
「その街並も整えてな」
「川の橋も増やし」
 江戸市中に流れる川のそれもというのだ。
「その様にする」
「そやな」
「今も何十万もの町人がいるが」
 既にそれだけの街になっているがというのだ。
「さらにだ」
「でかい街にして」
「関東はこの江戸だけでなくな」
「横浜や横須賀もやな」
「それに川崎もな、千葉や柏もだ」
 こうした街もというのだ。
「大きくする、他の街も同じだ」
「水戸や宇都宮もやな」
「そうだ、埼玉もな」
「埼玉もですね」
 紅葉はこの街の名前を聞いて英雄に言ってきた。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ