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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第126話
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すか?」

「”エレボニア側のカイエン公爵家の暫定当主”を名乗り上げたミュゼちゃんは灰獅子隊(わたしたち)側だし、前カイエン公の娘さん達はクロスベル帝国に鞍替えしたから、クロスベル帝国から二心を疑われない為にもこの戦争で”紅き翼”に協力する事は絶対にしないでしょうね。」

「”カイエン公爵家の跡継ぎの資格”という意味ではユーディット皇妃達の兄君に当たるナーシェン卿も一応その一人ですが……父親の前カイエン公のように自己中心的かつ狡猾、そして”血統主義”であるナーシェン卿の事ですから、例え皇太子殿下達から協力を要請されたとしても、それを殿下達の弱味にして殿下達に対して様々な横暴な要求をすることは簡単に想像できますから、殿下達がナーシェン卿の協力を取り付ける事も絶対にありえないと思います。」

ルシエルが説明した3つの理由を聞いたローレンツとフェルディナントは納得した様子で呟き、リシテアは呆れた表情を浮かべ、ドロテアは苦笑し、ステラは静かな表情でそれぞれ意見を口にした。



「ちなみにですが”正当なラマール州を統括する主の資格を持つ者”は私を含めた今挙げた名前の方々以外にもう一人―――――前カイエン公であるクロワールにとって”叔父”に当たる人物―――――バラッド侯爵という人物もいますが、バラッド大叔父様の性格は前カイエン公と同じく”悪い意味での典型的な帝国貴族”の上自らの益の為ならば他の貴族達も追い落す事もする帝国貴族にあるまじき厚顔無恥な方かつクロワールと違い、利権にめざとく、また鼻も利く方ですから、大叔父様が義憤に駆られるや皇家への忠誠心等といった見返りを一切求めない考えで皇太子殿下達に協力する事は”天地がひっくり返ってもありえない上、そもそも人望もありません”から、皇太子殿下達がバラッド大叔父様を頼る事もありえませんし、万が一バラッド大叔父様の協力を取り付けた所でルーレの時のように、皇家の威光とバラッド大叔父様の勅命で戦闘を中断させることは確率で言えば”限りなくゼロに近い低さ”ですので、ご安心ください♪」

捕捉説明をした後笑顔で答えたミュゼの推測を聞いたリィン達はそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせ

「うふふ、ちなみにミュゼは”限りなくゼロに近い低さの確立”って言っていたけど、例えで表すとしたらどんな事かしら?」

レンはからかいの表情でミュゼに訊ねた。

「そうですわね………例えで表すとすればリィン少将が”妹思いを卒業するかつ女性の気持ちに機敏になる殿方になる可能性”かと♪」

「いや、何でそこで俺を例えに出すんだ!?」

レンの問いかけに対して小悪魔な笑みを浮かべて答えたミュゼの答えを聞いたリィンは疲れた表情で指摘したが

「クク、ミュゼちゃんがそこまで断言するくらいなんだからルシエルちゃんの言う
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