第二章
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「この子にはご飯をあげましょう」
「ミルクをね」
「そうしていって」
そしてというのだ。
「助けましょう」
「そうしていこう」
「この子はスプラッシュよ」
今度は子猫の名前を付けた。
「雄だからね。残りの子達は雌だけれど」
「どういった名前がいいかな」
「この子はマミーにして」
一番大きな子を見て言った、その次に耳が小さな子を見て言った。
「この子はベスよ」
「その名前でいくね」
「そうするな」
「ニャ〜〜」
「ナア〜〜」
「ニャン・・・・・・」
三匹はここで鳴いたがやはりスプラッシュと名付けられた小さな子の鳴き声は弱かった、それでだった。
夫婦は娘のまだ子供のメグ、母親そっくりの彼女と共にスプラッシュの世話をしていった、彼は確かに小さく弱かったが。
一家それにサマーの懸命の子育てもあって育っていった、その中で。
「ニャンニャン!」
「どうしたの?」
妻は自分のところにマミーとベスを連れてやって来たサマーに尋ねた。
「一体」
「何か助けて欲しいみたいだね」
夫はそのサマーを見て言った。
「それなら」
「ええ、じゃあね」
「とりあえずサマーがこっちに来てってね」
「アパートのお庭の方に行ったし」
「行ってみよう」
「そうね、見ればスプラッシュがいないし」
見れば彼だけがいなかった。
「何かあったのかしら」
「あの小さいしね」
「心配だから」
「行こう」
「そうしましょう」
二人でこう話してだった。
それでそこに行くとだった。
「ニャ〜〜ン」
「ああ、そうだったの」
「そこに落ちたか」
アパートの壁と壁の隙間にスプラッシュがいた、そこに落ちて出られなくなっていたのだ。サマーも彼の姉妹達も夫婦を頼む様な顔で見ている。
「ニャン!」
「ニャンニャン!」
「ニャア!」
「助けて欲しいね」
「そうね」
妻は夫の言葉に頷いた。
「だからここに連れて来たし」
「それならだね」
「それじゃあね」
妻は隙間の中のスプラッシュを見た、そして隙間の深さも見た。
「手を出したら届くわ」
「僕達ならね」
「それで後はね」
「スプラッシュを傷付けないで丁寧に」
「ええ、そうして助け出したらね」
「いいね」
「それじゃあ」
妻は自分からだった。
手を出してそうしてスプラッシュを彼を左右から優しく包んでだった。
隙間から出した、そこから出られなかった子猫はこうして助かり。
「ニャン」
「ニャンニャン」
「ナア」
サマーも姉妹達も助け出されたスプラッシュを囲んでその身体をしきりに舐めた、夫婦はそんな猫の一家を見て話した。
「よかったね」
「ええ、確かに猫ならね」
「どうしようもなかったよ」
「私達を呼んでくれてよ
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