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帝王切開を経て
第一章

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                帝王切開を経て
 アメリカニューヨーク州で動物保護のボランティアをしているケイシー=ホームズは赤が入った金髪をショートにしていて濃い青の目を持っている。背は一七〇近くあり見事なスタイルと和風の顔立ちを持っている。
 ケイシーはその中で大きな耳を持っているトラ猫を家に連れて来た、そして夫であるウィリアムス癖のある黒髪で黒い目を持ち一八〇の背と引き締まった体格の銀行員の彼に言った。
「ニャ〜〜」
「妊娠していたからね」
「保護したんだ」
「ええ、それで子供が産まれたら」
 妻はそれからのことも話した。
「里親もね」
「探してあげるんだね」
「野良猫のコロニーにいたけれど」
「妊娠しているとね」
「やっぱり安全にね」
「産んでもらわないとね」
「だから暫くうちに置きたいけれど」
 夫を見て尋ねた。
「いいかしら」
「僕は動物のことでは断らないよ」
 夫は妻に笑って返した。
「好きだからね」
「そうよね、それじゃあね」
「これからね」
「暫くうちで保護するわ」
 こう言ってだった。
 ケイシーはその猫をサマーと名付け子供が産まれるまで一緒にいてもらうことにした、だがここでだった。
 ケイシーは期日が来ても子供を産まなかった、お腹は大きなままだったが。それでケイシーは彼女を動物病院に連れて行ったが。
 獣医はここで彼女に言った。
「帝王切開をするしかです」
「ないですか」
「はい、さもないと」
「生まれないですか」
「これは、そうして宜しいでしょうか」
「わかりました」 
 ケイシーは獣医に覚悟を決めて答えた。
「それしかないなら」
「それ以外にです」
「サマーも子猫達もですね」
「救う方法はないです」
「それなら、ただ子猫達は」
「無事に産まれるかですか」
「わかりません」 
 そこまでは保障が持てないというのだ。
「全ての子猫達は」
「そうなのですね」
「後は神のご加護です」
 獣医は真剣な顔でこう言ってだった。
 帝王切開にかかった、ケイシーも彼女の傍にいる夫も神に祈った。
 その祈りが通じたか子猫達は帝王切開から無事に産まれた、三匹共産まれたがどの子も無事だった。
 夫婦はこのことに安堵した、しかし。
 子猫は三匹共トラ猫だったがうち一匹は非常に小さかった、夫はその子を見て言った。
「この子は」
「ええ、小さいからね」
「大丈夫かな」
「サマーのお乳だけでは育ちきれないかも知れないわ」
「そうだね」
「私達もね」
 是非にと言うのだった。
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