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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
Fはやっぱり大団円で/王の野望は終わらない
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多少のジョークを交えつつ巨大な生物を見下ろす。
おぎゃあおぎゃあと騒いでいるも、その目はずっとこちらを見ている。
さぁ反撃してやろうかなと思ったその時だ。
「聖杯が!!」
大きく揺られ、舞があの時恋から奪った聖杯を落としてしまった。
落ちることもかまわず身を乗り出して掴もうとするも、舞の手は空を掴み、
「ああっ!」
聖杯は、海へと消えた。
「そんな…。」
手を伸ばしたまま、かたまる舞。
「お栄ちゃん…ごめん。」
「気にすんな。あれがどっか行ったとしても、もうあいつは死んだんだ。割れるか、海の底で朽ちてくかの二択だろ。」
「でも…!」
聖杯を壊さず、落としてしまった自分の失敗を責めようとした舞だが、ぐっと北斎に引き寄せられ胸に顔をうずめさせられる。
「いいんだ。マイはもう気にしなくていい。あいつのことより、自分が幸せになること考えとくれ。ナ? 」
「…。」
最後にわしゃわしゃと頭を撫で、北斎は海を見る。
すると、あの生物は泣くことをやめ、力無く沈んで行った。
「何がしたかったんだ…あいつ。」
「さぁな。最後の悪足掻きか、俺達を道連れにしようとしたのかもな。」
大和がそう言うが、それが真実なのかは分からない。
でも、
「おれ達は勝った。あの人でなしに。今はそれで充分だろ?」
北斎の言う通りだった。
?
それから数分後。
「なにこれ…。」
東京へと帰還した俺達を出迎えたのは、何千人もの歓声だった。
「やっべーな。俺達有名人だよ。」
「だね。明日から普通に外歩けないかも。」
今までサーヴァントは悪魔だとかぬかしてた奴らも一緒になり、俺達の勝利を祝ってくれてる。
本当は殺してやりたいが今めっちゃ気分清々しいし、特別に許してやろう。うん。
「探偵さん。」
「あ、どうも。」
そして俺たちの元へやって来たのは院長先生。
「君達の活躍はキャスター陣営の力を借りてリアルタイムで見てたよ。」
「え、マジですか?」
「ああ。それと探偵さん。君の推理も素晴らしかった。君がいなければあの擬似サーヴァントは倒せなかった。いや、誰かが欠けていれば勝利は勝ち取れなかった。君達は…本当によくやってくれた。」
そういい、右手を差し出されたので迷わず握手する。
「言ったでしょ?『多少は高くつくが、依頼は必ず成功させる』って。」
「その評判はとっくに聞いてるよ。」
ニノマエ探偵事務所のキャッチコピーに院長先生は呆れながら笑って返した。
「さぁ、行こう。君に会いたい人がたくさんいるんだ。」
「え…俺休みたいんですけど。」
とまぁ院長先生に連れられ、どこかへと案内される。
なにこれ、もしかし
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