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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
Fはやっぱり大団円で/王の野望は終わらない
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誰でも聞いたことのある万物の願望器。
そう、"聖杯"だ。
てかどうやって吐き出したそんなもん。

「やっぱり…持ってたんだね。」
「…!」

唾液まみれのそれを拾い上げる舞。
それを見て恋は大慌てで舞の元へ走り寄ってくるが、

「触るなあぁぁぁぁぁぁぁ!!!それは俺様のも」
「うるせぇ。」

北斎に足をかけられ、また無様に転んでしまった。

「あああああいだい!!!いだいよぉぉぉぉ!!!!」
「大の大人が鼻垂らして泣くか。みっともねぇナ。」

大胆なヘッドスライディングをガラスの破片まみれの床でかましてせいで再び顔中傷だらけに。
しかしさっきと違うところといえば、彼の傷はもう治ってはいなかった。
さて、もうそんなことはどうでもいい。

「お前…それ知ってんのか?」

舞にその聖杯のことを聞く。
やっぱり持っていたんだねという言葉。
それは元からそれの存在を知っていたような口ぶりだ。
知らないなんて言わせない。

「うん。"あの神父"が作り上げた…偽りの聖杯。」
「偽り?ってことは偽物なのか?」
「うん。外見だけ似せた、狂気と魔力を溜め込んである歪な聖杯。これは…あってはいけないものなんだ。」

だから破壊する。
そういい舞は懐から筆を取りだした。
というかなんだ、
あいつも言ってたが"神父"ってなんだ?
ここで王になれるって神父に言われた。
神父が作り上げた偽りの聖杯。

そいつは…誰なんだ?

「…!」

と、舞に聞こうとした時チーンというエレベーターの到着音が響く。
全員がそちらに向く。
ゆっくりと開かれるエレベーターのドア、
中から出てきたのは…

「わ…わが、おう…おたすけに、あがりまじ…だぁ”」
「こいつ…!?」

傍から見れば知らないおじいさんが助けに来たと思うだろう。
そう…変わり果てた姿の正義だ。
あの状態で這ってでもここまで来たんだろう。
その忠誠心だけは褒めてやるぜ。

「な、なんだこのクソジジイ!!」
「わがおう…わたし、ぼく、おれです。よはまさよし…きしにしておうの、えいゆうのきゅうせいしゅです…。」

と、様々なサーヴァントを取り込んだ副作用で一人称はバラバラ、騎士とか王とか完全に自分が分からなくなっていた。

「れん…さま…れいじゅを…れいじゅさえあれば、また、たたかえ」
「うるせぇ寄るなァ!キモイんだよ!!」

自分に擦り寄ろうとする正義を突き飛ばす。
その際ゴキリと言う音とともに正義の足が明らかにやばげな方向へと曲がるが、そんなことも気にせず本人はまた恋へと近付く。

「良かったじゃねーの。令呪と霊基書換を失ってもまだ繋がりのあるサーヴァントがいたじゃねーか。」
「うるせぇぇぇぇ!!!!見て
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