第104話『予選結果』
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そう話を進めて、終夜は伸太郎を振り返る。その表情は少し申し訳なさそうだった。
せっかく予選で活躍したのに本戦に出場させないなんて、終夜としても心苦しい決断なのだろう。
「……いいっすよ。予選はたまたま噛み合っただけっすから。こと戦闘において、俺は目眩ししかできませんし」
「悪いな、恩に着る。……よってメンツは俺と辻、W三浦の4人だ。正直予選よりハードになると思うが、頑張って欲しい」
「「はい!」」
しかし、意外と伸太郎はあっさりと終夜の話を聞き入れ、本戦のメンバーが決まったのだった。晴登もその一員というのはとても緊張するが、できる限り頑張っていきたい。今度は自分の力で。
「よし。じゃあ今日のミーティングはこれで終わりだ。解散!」
終夜のその言葉を合図に、女子や2年生は部屋を出て行った。そして、部屋には晴登と終夜、伸太郎の3人が残る。
そんな時、終夜が徐に口を開いた。
「三浦、暁」
「「はい?」」
「──ありがとな」
いつもとは比べ物にならないくらい、大人しく優しい声色だった。その表情も柔らかく、心から感謝しているように見える。
……お礼を言われたのであれば、こう返すしかないだろう。
「「どういたしまして」」
──いよいよ明日から、魔導祭本戦が始まる。
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