第四章 ダークサイドオブ嫦娥
第10話 『波』VS『水』?:前編
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
仙を避けるように軌道を変えて彼女から反れていったのである。
そして、後に残ったのは水一滴も浴びてはいない鈴仙の姿であった。
「ざっと、こんなものですよ♪」
「やりますね〜。これが狂気の瞳の力ですか……?」
そう暢気に見える態度で呟くリュウセンであったが、内心穏やかではなかったのである。
なにせ、自分が仕掛けたのに、敵は全くの無傷であるのだから。
もしかしなくても、自分は強敵を相手にしているのだろう、そうリュウセンは結論付けるのだった。
だが、彼とてそう易々とやられる気は無かったのである。それは敵はまだ自分は奥の手をまだ持っている事には気付いていないようなのだから。
それに、自分の主たる嫦娥の事を思うと安易に敵に負けてあげるなどという選択肢は自然と消えるのであった。何故なら、彼女とて事情があるからである。
故に、リュウセンはここで退くような事はしないのだった。『まだ』自分の能力の秘密を明かす事はしない。だが、それでも現状で強力なスペルの発動を試みるのだ。
彼は、まず両手を広げると、そこから妖気の波動を繰り出していった。すると周囲を囲う水面が波立ち始めたのである。彼の力の影響が出始めている証であった。
そして、『それ』の姿は一気に顕現をしたのであった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ