第四章 ダークサイドオブ嫦娥
第6話 金属対決・別章:前編
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の発言を受けて、寧ろ悪ノリすらするのだった。
「いえ、普段から私はあんな感じですから。パンツだってしょっちゅう脱ごうとしてますし♪」
「ぱ、パンツぅ!?」
その一言にクガネは面喰らってしまったようだ。したたかに少し鼻血が出てしまったかも知れない。
確かに和服なら西洋の下着は身に付けないというルールがある。だが、彼女が今着ている和服の丈の短さでそれをやるのは危険ではないかと。
この子はアブない事を言うものだとクガネは思うのだった。彼女のペースに乗せられてしまったら、色々大切なものを失ってしまうのではないだろうか。
だが、クガネは落ち着いた紳士的な性格なのだ。勇美の女性としてどうかというような発言は一先ず置いておく事にしたのである。
「それはさておき、弾幕ごっこの続きをやりましょう。先程の攻撃を防いだからといって、浮わついた気持ちになってはいけませんよ」
「分かっていますよ」
そのクガネの指摘には、勇美も同意する所であったのだ。先程の金属を生成して攻撃するまでのプロセスに一切の無駄がなかったのは、同じ『何か』を造り出して戦う者として肌で感じられる所があるのだから。
故に、勇美には油断する所はなかったのである。
「素直な子ですね。依姫さんもさぞ喜ばしい事でしょう。では、参りますよ」
クガネは勇美を褒めながらも、その手を再び前方に翳すのだった。そう、クガネの攻撃が今一度発動されようとしていたのである。
そして、彼女の掌にはまたしても金属の粒子が集まっていく。
「【銅符「ブロンズロケット」】!」
そう宣言したクガネの掌から、再び銅の塊が射出されたのだった。
だが、先程は剣の形だったのに対して、今回のはミサイルの形状であったのである。
「より飛び道具らしい形になったって事だね」
それを見た勇美は、そのように感想を言った。対してクガネの方は無言であった。
いくら飛び道具として優れた形状になろうとも、先程と同じように分解すればいい。勇美はそう考えながら身構えていた。
だが、どうやらそれはクガネの思うつぼだったようである。
迫って来たなら再び分解してしまえばいいと思っていた銅のミサイル。その産物に突如として変化が見られたのであった。
そのミサイルを構成しているパーツの幾つかがそこから空中で外れていったのだった。そして、残ったのは軽量化されて身軽になったミサイル本体であった。
身軽になった。この事により起こるのは一つであろう。
「速いっ!?」
そう勇美が叫んだ通りなのであった。余計なパーツを外したミサイルは、そのまま直進する速度を上げたのである。
それは突然の事であった。故に勇美は対処のしようがなかったのであった。
「くうっ……」
見事にその身にミサイルの一撃をもらってしまった勇美は、
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