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心が豊かであれば
第二章
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「間違いない、こいつだよ」
「そうですか、見付かってよかったですね」
「本当にな、急に何処かにいなくなって」
「ずっと貴方を探していたみたいですね」
「そうか、これでまたな」
 ボボを抱き締めながら話した。
「一緒に暮らせるな」
「本当によかったですね、ただ」
「ただ?」
「お祝いにマイクロチップを埋めさせてもらいました」
 ボボにというのだ。
「今度居なくなってもすぐに居場所がわかる様に」
「そうしてくれたんだな」
「あとご飯も」
 これもというのだ。
「プレゼントさせてもらいます」
「ボボが見付かったお祝いにか」
「そして貴方の愛情に」
 ボボに対するそれにというのだ。
「実はブラジルでも犬と一緒に暮らしているホームレスの人がいて」
「俺みたいにか」
「サンタカタリーナに。その人は多くの犬達に自分の食べものの殆どをあげていていつも優しくしていて」
 そしてというのだ。
「入院した時はずっと犬達が病院の前で待っていたとか」
「そんな人もいるんだな」
「はい、そうした人もいます」
「そうなんだな」
「貴方はその人と同じです」
「ホームレスってことかい?」
「いえ、素晴らしいお心を持った方です」
 こうアンソニーに話した。
「家族、犬を大切に愛される」
「そうなんだな」
「その貴方の素晴らしいお心、ずっとこの子を想って必死に探されて再会を喜ばれる」
 そうしたというのだ。
「お心にもです」
「プレゼントしてくれるのか」
「はい、是非です」
 まさにというのだ。
「これからも仲良くです」
「ボボと一緒にか」
「暮らして下さい」
「悪いな、じゃあな」
「これからもですね」
「ボボと一緒に暮らしていくな」
 こう言ってだった、アンソニーはボボと共に施設を後にした。そこにいる者達に熱い感謝の言葉を述べてから。
 アンソニーはまたボボとの暮らしに入った、そこで仲間達にボボを見ながら言った。
「これからもな」
「ああ、ボボとだな」
「一緒に暮らしてくな」
「そうしてくな」
「ブラジルの犬好きのホームレスの旦那はセザル=サンターナっていうらしいな」
 その名前を後で施設のスタッフから聞いたのだ。
「その人に負けない位にな」
「これからもな」
「ボボと暮らしてくか」
「そうしていくんだな」
「ああ、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「楽しく過ごしてくさ、家も確かな仕事もないが」
「それでもか」
「ボボがいたらか」
「あんたはそれでいいか」
「いいさ、こいつと一緒にいられるだけで俺は満足だからな」
 友人達に笑顔で話した、そうしてだった。
 それからもボボと暮らしていった、それは彼が確かな仕事に巡り合えて家を得てからもだった。ずっとボボと共にいて
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