聖夜の狩り
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イへ斬りかかった。
ブライは紫の拳より剣を取り出し、ダイスサーベルを防ぐ。
「おい、お前がオレの質問に答えりゃ、お前の質問にも返してやるっつってんだろ!」
「なぜ敵であるキサマと会話する必要がある?」
「そりゃある意味ごもっとも!」
『バッファ ゴー バッバ ババババッファー』
ビーストの右肩に、闘牛のマントが装備された。赤い力を宿すそれが、拮抗する鍔迫り合いを大きく変えていく。
「うおらぁ!?」
バランスが崩れ、ビーストが倒れる。
力勝負での敗北を認めたブライが、即座にビーストを受け流すことを選択したが故だった。
隙だらけになってしまったビースト。すでにブライは、踏み込んでビーストを切り上げた。
「ぐぉっ! だったら……!」
ビーストは宙に放られながら、指輪を入れ替える。
『ファルコ ゴー ファ ファ ファ ファルコ』
牛のマントが、隼のものと入れ替わる。オレンジの風を纏うそれは、ヒットアンドアウェイの要領でブライに攻撃を加えていく。
「力づくでも会話させてやるぜ!」
『ゴー キックストライク ミックス ファルコ』
オレンジの風を纏わせた蹴り。それは、上空からブライへ真っすぐ滑っていく。
ビーストの技に対し、ブライはその剣を大きく振る。
やがて、オレンジと紫は狭い路地裏で激突した。
人のいない建物を風と光が引き裂き、街灯をへし曲げていく。
大爆発の中、ビーストとブライはダメージによって変身を解除してしまう。
だが、それぞれダイスサーベルと剣を持ったまま、コウスケとソロは互いの喉元に突き付けていた。
「……なあ、ここは引き分けってことで、互いの知りたがってること、教え合わねえか?」
「……」
ソロはギロリとコウスケを睨んだ。だが、彼の眼差しに臆することなく、コウスケは「どうなんだよ?」と尋ねた。
「……ふん」
ソロは鼻を鳴らし、剣を手放した。紫の煙と化して消滅したそれを見届け、コウスケもダイスサーベルを下ろした。
「キサマから言え。ブライという名、誰から聞いた?」
「ああ? キャスターだ。ほら、この前の銀髪のねーちゃん」
「……」
ソロは顔色一つ動かさない。左目からその頬に刻まれた赤い紋様に落ちた雪が解けていくのがはっきりと見えた。
「おら。質問には答えてやったんだ。てめえもこっちの問いに答えるのが筋ってもんだろ?」
その言葉に、ソロは表情を少しも変えな
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