暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第77話:種は蒔かれた
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でも知りたいってのか?」
もう少し待てば颯人が戻ってくると、奏はこの場を時間稼ぎに費やす事を選択した。冷静に考えたら、ここでギアを纏って戦うのは悪手でしかない。何も知らぬ一般人を巻き込む事になるし、奏がシンフォギア装者である事を何も知らない者達にバラす事にもなってしまう。
奏は探るようにソラに問い掛け、相手の反応を待った。
「別に〜? 僕は彼を倒す事に興味は無いしね〜」
「えっ!?」
次の瞬間、それの声が左耳の直ぐ傍で響いた。驚き奏が声の聞こえた方を見ると、そこには今の今まで奏の目の前に居た筈のソラが奏の左肩の顎を乗せていた。超ドアップで映るソラの顔に、奏は言い様の無い危機感を抱き距離を取ろうとした。
が、それよりも前にソラが背後から奏に抱き着き、彼女が離れるのを阻止した。
ソラの体が密着すると、奏は全身に鳥肌が立つのを感じ激しく暴れた。
「よ、止せッ!? 離れろ、このッ!?」
暴れてソラを引き離そうとする奏だったが、次に耳元で呟かれた彼の言葉に思わず動きを止めた。
「そんな事よりさ〜、悠長に構えてて良いの? このままだと死ぬよ、彼」
「――――――え?」
颯人に対する明確な死の宣告に、奏は背中に冷水を流し込まれた様な感覚に陥った。奏が最も危惧していた颯人の死の可能性をされて、再び奏の脳裏に嫌な予感が浮かぶ。
「で、デタラメ言うなッ!? 何を証拠にそんな事を……」
「デタラメじゃないよ。君も見ただろ? ユウゴがファントムになる瞬間を」
最初ユウゴと言うのが誰なのか分からなかったが、奏が知る限りファントムになった魔法使いはヒュドラしか居ないので、ヒュドラの事を言っているのだろうという事を理解した。
だがそんな事はどうでもいい。ヒュドラの本名が何だろうと今の奏には関係なかった。重要なのは、颯人がファントムになる可能性があるとソラが告げた点にある。
「た、確かにアタシもヒュドラがファントムになる瞬間は見たよ。でも颯人はそうそうなるもんじゃないって――――」
「それは普通の魔法使いの場合だよ。北上 透なら確かにファントムになっちゃう可能性は低いかもしれないけどさ〜、颯人の場合は勝手が違うじゃない?」
「勝手が、違うって――?」
「心当たり…………無い?」
奏は全身の血の気が引くのを感じた。ソラは暗にこう言っているのだ。
颯人は奏の負担を請け負っている事で、ファントムへと変異する可能性を秘めてしまっている…………と。
「心身共に健康で才能に溢れていれば確かに大丈夫かもしれないけどさ、颯人は器の方がどんどん傷付いてる」
「そんな人間が内側の魔力を成長させていけば、最終的に器が壊れて中の魔力が外に出るのは当然じゃないか」
「その結果フ
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