第四百五十九話 一つになってその二
[8]前話 [2]次話
「少しずつでもね」
「頭に入ってきているわね」
「ええ」
実際にというのだ。
「そうなってきているわ」
「どうも私達も縁があるみたいだから」
「そういえばあんたクリスって娘と似てるわね」
ニンフはその彼女を見て気付いた。
「外見は全然違っても」
「会長もそう思うわ」
「誰かに似ている人も多いし」
「ダイダロスさんとももちゃんって娘とかね」
「ええ、日和なんかかなりいるし」
似ている者がというのだ。
「イカロスだってね」
「英四郎君もね」
「バカ智樹にだっているし」
「だから簡単に覚えられるわよ」
「そうみみたいね」
ニンフは微笑んで応えた、見れば智樹は緒川慎次と楽しく話していた、そして英四郎も英四郎でだった。
美炭と話していた、そうして言うのだった。
「はい、貴方の言われることはです」
「正しいね」
「俺はそう思います」
「そう、恋愛についてはね」
「同性であっても成り立ちますね」
「それが多少強引なものでもだよ」
こう英四郎に話していた。
「成り立つのだよ」
「俺は同性愛者でも強引に進める主義でもないですが」
「それでもだね」
「美炭さんの言われる通りです」
「理解してくれて嬉しいよ」
「心で理解しました」
「いや、理解しないでくれ」
要はその英四郎に強張った顔で突っ込みを入れた。
「僕は困っているのだからな」
「そうですか」
「それもかなりだ」
「俺は要さんにつくぜ」
「俺もだ」
一方通行に黒木場は要側だった。
「何があっても要さんにつくからな」
「安心してくれよ」
「何か凄いことになってるけれど」
そんな彼等を見て彩はぽつりと言った。
「お兄ちゃんも受け入れたらいいのに」
「僕にそんな趣味はない」
要は妹に顔を向けて力説した。
「そもそも妹のお前が僕の味方をしないのか」
「だってお兄ちゃんには虐待されたから」
「それはお前が最初にいた世界で今の僕はそんなことしていないぞ」
「それでも覚えているから」
「それを言えば雫芽君はいいのか」
「うん、お兄ちゃんとは一番色々あったから」
「全く、妹が助けてくれたら有り難いが」
それがなくてというのだ。
「そうはいかないか」
「それで要君返事は」
「イエスですね」
美炭だけでなく英四郎も言ってきた。
「ここは」
「僕は信じているよ」
「僕はノーマルです」
要は力説した。
「ですから断じて」
「何かもう色々個性の強い人が多いわね」
そはらが見てもだった。
「一目見たら忘れられない位に」
「はい、私もそう思います」
イカロスが応えた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ