暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-D真実への扉〜The last 1 steps〜
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ため、私はメインユニット背面部のエネルギー翼展開機構を起動。一対のエネルギー翼を展開して、高速機動戦へと入った。

†††Sideすずか⇒アルテルミナス†††

私の胸から生える半透明な人の腕。手の平には、私の魔力光である青緑色に輝くリンカーコア。“T.C.”の奇襲を受けて私、そしてセレスはリンカーコアを抜き出されていた。薄れゆく意識の中で、イリスを護るように現れた2人の少女を見る。イリスの話だと、赤い髪の子がアミタ、桃色の髪の子はキリエっていう名前で、昔に離れ離れになった友人らしい。

(T.C.の一員だって話だけど、イリスを護ってくれてるなら大丈夫か・・・)

でも、だからってこのまま寝てるわけにはいかない。リンカーコアの光が弱まる中で生まれる激痛に耐えながらも私は両手を床について上半身を起こす。全身から魔力が消失していく感覚に怖気立つけど、必死に耐えて壁に肩を預け、ゆっくりと足を伸ばして起立していく。

「・・・っく」

ガクッと膝が折れ、その場にへたり込んでしまう。イリス達は半透明な腕だけじゃなくて、私たちが最初から相手にしてた雷撃女からも追い駆けられてる。セレスは完全に意識を失ってるようだし、私だけでも参戦しないと・・・。

――クスクス。ほらほら、私に体を預けてしまいなよ。今のあなたじゃ、あの女には勝てないんだから――

(また・・・あなた・・・!)

ホントに時々だけど、私の中のもう1人が自己主張してくる。殺せだとか滅ぼせだとか、物騒な意識を私に叩き込んできたり、私の体を乗っ取ってこようとしたり、かなり危険な存在。そんな彼女の名前はテルミナス。“T.C.”の幹部の1人だったフォードとの戦いの後、夢に出てきて初めて言葉を交わした。

「(まさか、本当に私の前世だったなんて・・・。絶対に明け渡すわけにはいかない。でも・・・)嫌、だけど・・・。力だけ貸して・・・」

――クスクス。私に体を預けるのは嫌。でも、力だけは貸してほしい。そんな都合のいいことが許されるって思う?――

(じゃあ要らないから、もう黙ってて)

再度足に力を込めて立ち上がる。いつの間にか腕も消えていて、リンカーコアが自然に胸の内へと戻っていくのを確認。小さな痛みはまだ続いてるけど、さっきまでの激痛に比べればマシになってる。だから少しずつ壁から体を離して、支えなく自力のみで立った。

(あとは、あの雷撃女をイリス達から引き離すだけ・・・!)

ゆっくり、ゆっくりと足を進める。イリス達は何も無い空間から出現する腕を掻いくぐって雷撃女に肉薄しようとする。アミタって子が必死に2挺の銃を盾にして、雷撃女の雷撃纏う打撃を防いでイリスをサポート。でも感電はしっかりしてるみたいで、受けるとビクッと体を跳ねさせてる。

――どうする?
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