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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
6.104訓練分隊U
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れば戦果としては十分だろう。
少しずつ距離を詰めつつある敵に巧が銃撃を放つ。一人に命中させたがやはり補足しきれない。木々が生い茂り銃弾を遮るのだ。しかし相手は罠に掛かりつつある。巧の仕事は相手を牽制しつつも気づかれないように罠のポイントまで誘導することだった。
「相手がポイントに入った。作戦を開始する!」
巧が反転して敵に突っ込む。小銃を構えて撃つ。走りながら木々の生い茂る中での銃撃は命中確率が低い。だがお構いなく打ち続ける。流石に間合いが近くなると当たり始めるが、敵の歩兵にとっては大した問題ではない。既に距離が縮まり、共に出ていた各小隊も巧を囲うように近づいてきている。数人の犠牲で一人仕留められるのであれば採算は取れる。
しかしここで予期せぬ事態が起きる。全く別の場所からの銃撃があったのだ。遠視スコープで照準をつけているのか、方向は分かってもかなり距離があり相手が見えない。そして巧も立ち撃ちまくる。
歩兵たちからすればこれは予想外のことである。巧一人ならこの数でも囲んで多方向から突っ込めば被害を少なく仕留めることができる。しかし敵は複数、しかも巧以外は姿が見えない。巧を仕留められてもそれで損害が数十になってしまえば、数からいっても成功とは言えなくなる。
だがそれも応援が着くまでのこと。既に状況は本隊に伝わっているだろう。相手の援軍がどこから撃ってきているかは分らないが、方向だけは分かる。先行している小隊は既に集結しつつある。これなら一気に畳みかけることで被害を最小限に減らして攪乱していた訓練兵を片づけることができるだろう。
味方が集まったのを見て歩兵が一気に前へ出る。しかしそれこそ巧の待っていた状況。巧が手に持ったワイヤーを引くと集まった歩兵の足もとに設置されたペイント手榴弾の爆発音が鳴り響いた。
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