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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第一章 〜再会と出会い〜
その八
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こにあったのは純粋に我が子を心配する母親の顔だった。
「分かってはいるんだけどね。でも……」
「はい、ストップ」
続く言葉を遮る。
「心配してくれるのは嬉しいけどさ、こればかりはそう簡単にはいかない。母さんにもそれは分かるだろ?」
「まあ、ね……」
さて、と柳哉が伸びをする。この話はここまで、ということだろう。
「それじゃ、俺も準備するかな。初日から遅刻なんて黒歴史は残したくないしな」
そう言って柳哉は自室に向かった。
* * * * * *
柳哉が家を出た後、水守家のリビングには玲亜の姿があった。
「草司さん……」
写真に写っている逞しい体躯をした男性に語りかける。三年前に亡くなった彼女の夫、
水守
(
みなかみ
)
草司
(
そうじ
)
の写真だ。そのまま、物思いに耽る。
あの事故以来、家族を支えるため必死になっていた。それゆえに気づけなかった。特に柳哉に起きていたことに。“彼女”のおかげで事なきを得たが、もしそうでなかったら、と思うと寒気が走る。
「私は、母親失格かもしれない……」
子供たちの前では決して口に出さない弱音がこぼれた。その時だった。
(何言ってるんだ。最初っから完璧な母親なんかどこにもいやしないぞ? それにお前の想いはちゃんとあいつらに届いてるぞ。何せ俺とお前の子供達なんだからな)
はっとして周囲を見回す。誰もいない。でも、今の声は……。
(そうね、大切なのは“同じ失敗を繰り返さない”ことだものね)
生前、夫がよく言っていた台詞だ。よし、と自分に気合を入れる。気が付けば柳哉が家を出てから一時間近く経っている。私もそろそろ準備をしなくては。
そんな玲亜に写真の中の草司が微笑んだように見えた。
* * * * * *
その日の朝、芙蓉家に珍しい来客があった。
「土見くーん、楓ー、おっはよー」
「麻、麻弓ちゃん!?」
「ど、どうしたんだ麻弓!? もしかして夏休みが終わってしまったショックでどっかおかしくなったか!?」
「……稟……楓……うるさい……」
麻弓が芙蓉家を訪れるのは別に珍しいことではない。昨日も来てたし。問題は時間である。現在、午前七時五十分。ほとんどの場合、学園にはぎりぎりの時間に登校する麻弓がこんな時間に芙蓉家に来るなど前代未聞だ。
「つ・ち・み・くーん。そーんなこと言うとー、次の学校新聞にー、とーんでもない記事が載っちゃうかもよ? “衝撃!! 土見稟の爛れた朝・芙蓉家編”みたいな?」
「完全に捏造じゃねーか!」
「事実に
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