オーダー・ザ・ヒーロー
観束マジェスティ/炎の進撃
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PM10:00
静まり返るフラクシナス、何も無い時間を過ごす士道は自室から空を眺める。
眠る事も出来ず、ただ過ぎていく夜に聞き覚えのある声が聞こえる。
???「眠れない?」
振り向くとそこには一人の少女、士道は彼女の事を微かながら知っていた。
士道「園神凜祢……」
だが士道は彼女から感じる何かに気付き、我に返る。
士道「俺に会う時は決まってその姿なんだな、凜祢、いや、ファントム」
ファントム「こういう異性があなたの好みなんでしょ?」
士道「否定はしない、凜祢の事は然程覚えてないけど、心残りがある」
ファントム「やっぱり、完全に忘れた訳じゃ無いんだね」
士道は突然現れたファントムの会話から、何かを感じていた。
士道「精霊は全て攻略した、なのにどうして幸せになれないんだ?」
ファントム「確かにあなたは全ての精霊を攻略した、全てが私の思う様に動いてたと確信したけど、残念ながらアイザックに主導権を握られてしまった」
ガタッ!!
士道「!!」
突然士道を押し倒し、ベッドに倒れるファントムは士道に話した。
ファントム「私はあなたを死なせたくない、これはあなたを作った私自身の本音。きっと気付いてくれる。あなたはもう自分が何者か知ってるから、だから早く気付く必要がある」
この言葉から士道はファントムの想いを汲み取った事で士道はファントムの髪を撫でる。
士道「分かるよ、凄い分かる。あいつになるために俺は生まれた、お前を一人にしない為に。でもその為に色んな人が苦しんでる、そこまでして俺は生きたくない、いつか、お前も救うことが出来るなら、生きて戦う。そう思える」
ファントムはその言葉に嬉しさを感じつつ、士道の右手に霊結晶を握らせる。
士道「これは……」
ファントム「この霊結晶が、あなたを守り、答えへ導いてくれる。力は一部に抑えてあるから精霊化することは無いわ」
士道「この霊結晶は、何の力だ?」
ファントム「それは話せない、この霊結晶の存在が知られれば、アイザックも黙ってない。だからこの力と今日の出来事は、あなた自身の胸の内に留めておいて」
この時士道は気付いていた、この霊結晶から感じるファントムの意思を。
士道は彼女の意思を尊重しつつ、あえて聞き出すことをやめた。
士道「分かった、この事は絶対に話さない」
ファントム「ありがとう」
そしてファントムは士道から離れ、まるでテレポートするかの如く消えていった。
士道「あいつのおかげで、気付いたんだ。真那……」
士道はそう言うと一枚の写真を手にするのだった。
その写真には、五河家に引き取られた後の家族写真だった。
翌日
ジャック「よう、眠れたか?少年」
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