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機械の夢
第01部「始動」
第08話
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それに答えないと男が廃るってもんだろ?
「…いいけどよ。それが俺の仕事だからな。大いに任されよってな!」
 ピーッ!
 電子音が鳴ってサレナのハッチが開く。
 やぁっと降りてきやがった。
「いやぁ…やっぱり駄目だね」
「だから言ってんだろ?慣れとかじゃねぇんだよ」
 ハッチからゆっくりと出てきたアカツキは、はしごを使って降りてきた。
 顔色が悪そうだな。だから姿勢制御くらいは緩和しておけっつったのによ。
「前も同じような事を言っていなかったか?」
「いいじゃないか。昔取った杵柄…っと言ってもこれは駄目だね。何度か反転すると姿勢制御がままならない…敵と敵の間を抜けるなんてよく出来るね」
 髪についた汗を、ぬぐうようにかきあげやがる。
「俺だって、ラピスやサレナの補助がなければ精確な動きは難しい。最初は何度も死に掛けただろ」
「そうだったね……あ、軍の方に行っているイネス君から連絡があったよ。無事だってさ艦長」
「そうか」
「そうかって、そんだけかよ?やっと助けられたんだからよぉ」
「前にも俺の考えは言ったはずですよ。俺は復讐の為…そしてアイツを守れなかった自分の為に闘う。罪を背負った俺に、あの頃に戻る権利はないですから」
 コイツが生きてるって聞いて、何度皆に言おうか。ルリルリに伝えてやろうかと思ったか分からない。
 それを止めていたのは、必死に死に急ぐコイツの姿を見ちまったから。俺は、死に行かせる為に技師になったんじゃねぇって言った時に、コイツに言われた言葉を生涯忘れられないと思った。
 あんなに好きだったコックの道を閉ざされて、あんだけおかしくなっちまった体で必死に震えていたのを見て何も言えやしなかった。
「そうだったな」
 でもよ。
 やっとここまで、頑張ってきたんだからよ。一度くらいは弱音を吐いてもいいんじゃねぇか?
 出かけた言葉を飲み込んだ。
 これは俺の話すことじゃねぇ。俺は共犯者だ。
 コイツの事を言えた義理はねぇ。俺も納得して協力したんだからな。
 目の前の機体を見上げる。
 あの赤かった機体は、黒い漆黒の鎧に包まれている。
 熱血って言っていた姿が、闇に閉ざされる。そんなこと考えちゃいなかったが、考えてみれば同じなんだよな…
「体に支障はないみたいだよ。安静にしていれば数ヶ月もかからず退院するってさ」
「そうか」
「…ふぅ。それじゃ、この話は今はやめておこうか。とりあえず建設的な話をしよう」
 目の前の会話に入ってこれからの事を話し合う。
 問題はどうやってアキトの死亡を軍の奴らに認めさせるか…

--
「ラピス…入りますよ」
 アキト…
「暗いですね…ラピス…寝ちゃってますね」
 胸がチクチクする。
 私はアキトの目。アキトの…
 どうしてずっと一緒にいられ
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