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ソードアート・オンライン 剣が有るなら盾も必要じゃない?
剣と盾
デスゲーム始動
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「その、この子はオンライン自体が初めてなんだ。だから、いま色々と教えてた所なんだ。その、色々と大目に見てくれると助かる。」
俺の説明に納得がいったのだろう、2人は軽く頷いてくれた。同時にクラインが笑顔でシリカに手を差し出す。
「俺は、クラインって言うんだ、宜しくねシリカちゃん。」
差し出された手に、未だにどうして良いか解らずに、おろおろとしている彼女の肩に手を置く。そんな俺に視線が来るのを確認してから優しく頷いてやると、視線を差し出された手に再び向けた後、クライン自身とも視線を合わせる。
彼が、俺と同じく頷いたのを見ると、おずおずと手を握る。
「あの、シ、シリカって言います、その、よ、よろしくお願いします。」
「うん、宜しくね。」
本当に初心者?と思わずには居られない余裕の有る行動に、感心していると。クラインの視線がキリトに向かったのに気が付いて、俺もシリカも視線を向ける。
注目が集まった事に気まずさを感じたのか、その視線を軽く泳がせた後に手を差し出す。そのキョドリ具合を見る限り、どう見ても此方の方が初心者然としている。
「えぇと、キリトって言います、宜しく。」
実に恥ずかしそうだ。
先ので少しは慣れたのか、はたまた彼のキョドリ具合に余裕が出来たのか、今度は自然とその手を握り返して、笑顔で自己紹介をするシリカ。その笑顔に更に照れたのか、視線を逸らして頭を掻く。
それを見た俺とクラインが、顔を見合わせてから、悪戯な笑みを浮かべてこう言ったのは想像に難しくないと思う。
「握手ぐらいで照れるなよ。」
「握手ぐらいで照れるなよ。」
「照れて……ねぇ…ょ。」
返って来るであろう思っていた台詞が、今まで違って尻すぼみになって行くのを聞くと、俺たち2人はどちらからともなく笑い出し。仕舞いにはシリカまでもがクスクスと笑い始める。
笑い者にされたキリトには悪い事をしたけど、ここは妹の為に犠牲になってもらおうと、謝罪を込めて視線を向けると、そのキリト自身も軽く笑みを浮かべていた。
今しがた出会ったクラインもそうだが。やはり、彼は本当にいい奴だと思う。
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