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て、シリカに色々とレクチャーしている所だ。
因みに、シリカが最初に話しかけてきたNPCに、律儀にも返事を返したのは言うまでもない。

「ほれ、商品にこうやって指を振ってみな。」

説明しながら、目の前で人差し指と中指の2本を縦に振って実演してやると、俺の目の前に、店の商品がリスト化された紫色の半透明なディスプレイが現れる。真似た動作で、何所かぎこちなくも指を振った彼女の目の前にも同じ物が出てくる。
それを見た彼女は、これで?と言いたげな表情を向けてくる。

「基本的に、その店で売ってるものは、こうやって並んでるから目には見えるんだけど。それがどんな物かってのを知る為には、商品名をタッチして内容を見る他には無いんだ。
ここは、装飾品の店だから、指輪とかイアリングにブレスレット、ネックレスなんかも売ってる。興味の有る名前をタッチしてみな。」

黙って頷くと、リストの一番上の名前に指を触れる。
新しく表示されたディスプレイには、銀の指輪と言う商品名の他に、装備する事で銀の指輪が任意の指に装備されます。と書かれている。それと同時に、彼女の目には店頭に並んでいる商品の1つに矢印のアイコンが出ていることだろう。
おれも同じ物をタッチして商品の説明文に目を走らせる。

「こうやって、商品の内容と、その見た目が解るわけだ。これは、ほんとに唯の指輪だな。本当は身に付ければ色んな効果が付くのが当たり前なんだけど、何の効果も無いって逆に珍しいな。なんに使うんだ?これ?」

教えている立場の俺自身も、何の意味が有って態々こんな唯のアクセサリーが存在しているのか解らずに居ると、妹はそんな事は知らんとばかりに、次々と商品名をタッチしては説明文と商品に目を走らせていく。
その表情は実に楽しそうでいて真剣である。
俺も最初はこんなんだったな。と感傷に浸りつつ、未だにディスプレイを真剣に見つめる彼女に声を掛ける。

「さて、装飾品もいいけど、この世界での一番の目玉を見に行こう。」

ディスプレイから此方に向けられたその表情は、それはもう眩しい位に輝いていた。

プレイヤー達が犇く商店街から外れ、裏路地えと足を向る。建ち並ぶ建物の影の所為で、少し薄暗さのある通路を抜けると、見覚えの有る2本の剣を交差させた看板が目に入る。その店は商店街に有った出店のような物とは違って、立ち並ぶ建物の中にあって、俺も教えて貰うまでは知らなかった店だ。
βテスト版と同じ造りになっていた事に安堵しつつ、それを表情に出さずに彼女の手を引いて店の中に足を踏み入れる。

「いらっしゃい。」

扉を開けると直ぐに声が掛けられる。声のした方に目を向けると、カウンター越しに立つ、褐色肌のむさ苦しい感じの鬚面のNPCが目に入る。これもβ版と同じか。
それと同時に視界の端
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