第四百五十八話 思わぬ成長その十七
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「落ち着かないとね」
「そうだよ、敵は何時かいなくなるんだ」
「そのいなくなるまで戦えばいいのね」
「疲れたら休め」
「それで焦らない」
「そうして戦っていけよ」
「わかったわ」
グリスの言葉に応えた、そして。
ニンフは一旦目を閉じて大きく息を吸って吐き出しそれからアストレアを見てそのうえで彼女に対して言った。
「落ち着いていきましょう」
「うん、じゃあ私も深呼吸するね」
「そうしなさい、落ち着いたらね」
そうしたならというのだ。
「また戦うわよ」
「そうすればいいね」
「全く、猿渡さんに言われなかったら」
ニンフは自分の軽率さを反省し少し苦笑いになって述べた。
「しくじっていたわ」
「そうだよね」
「はい、ではです」
「落ち着いてから再び攻撃を仕掛けましょう」
鷲尾兄弟がまた言ってきた。
「まだスマッシュは間合いにいません」
「落ち着くまでの時間は充分あります」
「そうね、それじゃああらためて」
「攻撃をしましょう」
「そうしていきましょう」
兄弟はクールなままだった、ニンフはその彼等も見てだった。
さらに落ち着きそうしてだった、アストレアと共にまた空から攻撃を仕掛けた。そうしてであった。
再びスマッシュ達の大群に穴を空けその埋まったところに向かう、夜もそうして戦いが続いていった。
死闘は続く、だが。
その死闘の中でだった、ふと。
智樹は戦局を見て気付いた様に言葉を出した。
「スマッシュが減ってきたか?」
「そういえばそうですね」
日和は智樹のその言葉に頷いた。
「少しですが」
「ああ、数が減ったよな」
「そして今また」
「ニンフ達が倒してな」
「そうなってきていますね」
「そうね、やっとね」
紗羽も言った。
「数が減ってきたわね」
「そうなってきたんですね」
「言ったわね、スマッシュ達もね」
「何時までも出て来ないですね」
「そう、やがてはね」
戦い倒していけばというのだ。
「その数も尽きるのよ」
「スサノオが出さなくなって」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「減っていくのよ」
「そうなんですね」
「だからね」
それでというのだ。
「この戦いもね」
「終わりますか」
「それが見えてきたわよ」
「そうですか、それじゃあ」
「あと少しよ、明け方になってきたけれど」
紗羽は時間のことも話した。
「この時間が一番冷えるから」
「だからですか」
「寒さにも気をつけてね」
その冷えることにもというのだ。
「戦っていきましょう」
「寒さの備えも必要ですか」
「そうよ、身体が冷えたら満足に動けないからね」
だからだというのだ。
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