暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
散花絢爛
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
青江を構え、駆け出してきた。
 彼女へ、まずは響が前に出た。

「私、立花響! 貴女も、戦うんじゃなくて、一緒に皆を守るために戦おうよ!」
「ええ?」

 響の言葉に、結芽は口を尖らせた。

「何で? それじゃあ、おねーさんたちに私のすごいところ見せられないじゃん」
「私達じゃなくて、他の皆を助けて、君のすごいところ見てもらおうよ!」

 友奈も響に続く。結芽は頭の後ろで「ええ〜?」と手を組む。

「でもなあ……じゃあさ!」

 結芽がイタズラっぽい笑みを浮かべた。

「三人でいいからさ、私を倒してみてよ! そうしたら、言うこと聞いてあげる!」
「「え?」」

 響と友奈がきょとんとした。
 だが、「うん、それがいいよね!」と一人で納得した結芽は止まらない。

「だからさ、私を楽しませてよ!」

 そういって、結芽は走り出す。
 可奈美たちの中で、友奈がそれに一番に反応した。

「勇者パンチ!」

 桃色の光を纏った拳。
 だが、それが結芽に届くことはない。
 友奈が結芽の間合いに入ったとき。それは、彼女が結芽の反撃を許した瞬間。
 目にもとまらぬ速さで、結芽は友奈の体を切り刻んでいく。

「うぐっ!」

 傷だらけで地面を転がる友奈。だが、結芽は続けて、彼女の体を跨いで響へ攻め入る。

「ほらほら、どんどん行くよ!」
「くっ!」

 響は結芽の剣をガングニールの腕でガード。その隙に、可奈美も剣を打ち込んだ。
 だが、結芽は先読みし、可奈美の背後に回り込む。一拍の間の三回の突き技で、可奈美と響を地面に転がす。

「それ程度じゃあ、私は止められないよ!」

 結芽はジャンプで三人から離れる。可奈美、響、友奈はそれぞれ立ち上がりながら次の結芽の動きに身構える。
 結芽は「キヒッ」と声を上げ。

「少しだけ。本気出してあげる。びっくりしてくれるよね?」

 彼女の雰囲気が変わった。
 雪の中にたたずむ彼女の周りを、あたかも蝶が舞う幻覚を、可奈美は感じた。
 そして。

胡蝶迅雷(こちょうじんらい)

 その動きは、直線的。だが、可奈美、響、友奈のカウンターは受け付けない。
 同じ直線に並んでいた友奈のパンチをかわし、響の蹴りを流し、可奈美の千鳥を切り払う。
 すでに、結芽の姿は三人の背後にいた。

「キヒッ」

 結芽の笑い声。それに振り向いた可奈美達は、

「うっ!」
「がっ!」
「ぐあっ!」

 自らのダメージに気付き、倒れた。

「あれれ? おねーさん達、弱すぎ〜!」

 結芽は振り返り、にっかり青江を振りながら言った。

「そんなんじゃ、私を味方にできないよ?」
「ま、まだまだっ!」

 友奈が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ